2011.03.06
平成23年3月定例会 代表質問 特集号
私は、多くの有権者の代表として、議会で発言する機会を得ています。そして、48万市民と、何千億の予算に責任を持ちます。ですから、議会での徹底的な追求と論理的な議論によって、西宮を守らなくてはいけません。
西宮から頂いた発言の機会に、私の感情などを載せるのはおこがましいと思っています。胸にあるのは、西宮48万の未来のために議場という戦場で使命を果たすことだけです。
すべては、西宮の未来のために。
3月定例会代表質問のダイジェスト
以下にご紹介した内容以外に、第4次総合計画基本計画の中間見直しについて、ファシリティマネジメントについて、さくらやまなみバスについても取り上げました。
【財政について】
前市長の時代に、基金(貯金)を削って借金をする無責任な財政運営を厳しく批判してきたこともあり、昨年から、借金に頼らない財政運営に変わってきました。しかし、現市長の選挙マニフェストには「経常収支比率80%の早期実現」が掲げられています。今後の福祉支出の増大を考えれば、経常経費を抑えるためには、人件費と公債費(借金の返済)を抑制するしかありません。「公債費の抑制」を答弁で引き出すことによって、今後の公共施設整備をきちんとした計画に基づいてさせること、つまり、無責任に借金をして野放図な施設整備をさせないようにするための言質をとりました。
【第三セクター都市管理について】
都市管理に対する市からの借金10.6億円を35年の長期貸付に切り替える内容が新年度予算に反映されています。しかし、天下り職員が運営し、事業拡大も望めない都市管理が35年も存続するとは考えにくく、ただ単に長期貸付に切り替えるとすれば、これまで市がやってきたのと同じ、無責任な判断の先送りとなってしまいます。そのため、「都市管理への税金投入による支援は今後行わない」と議会で決議をしたことに続き、「返済が滞った場合には直ちに法的整理に移行し、損害を最小限に留める」ことを求めてきました。
今回の質問では、初めて本会議で「安易な返済猶予に応じることなく、会社の清算も含めた法的整理も検討」と答弁したことに加え、「返済が滞ったときには最善策を検討する」という答弁を厳しく追及したことにより、その猶予期間を「3年」と答弁させました。
これまでの市の失政によって都市管理につぎ込んだ税金をすべて回収することは、事実上不可能です。ならば、今後の処理方針を明確にし、損害を最小限に留めることが、いますべきことです。
【中央病院について】
これまで2回の経営健全化計画に失敗したうえ、一昨年から始めた改革プランも、昨年の見通しではゼロだった平成25年の累積資金不足が6.5億円にもなっているなど、大きな計画誤差が出ています。その場しのぎで実現不可能な計画を提出して解決を先送りにする中央病院・市当局の無責任な態度の表れです。プラン失敗の総括はどうするのか、責任は誰がどう取るのかなどを厳しく追及しましたが、明確な答弁が得られませんでした。
このような状況にもかかわらず、市長は「施設の移転・建替えも視野に」と行政方針で言っています。しかし、移転・建替えには、試算で市の年間予算の1割にも上る170億円以上の税金投入が必要です。異常に高い人件費が理由で経営難になっている病院を守るために投入している税金を考えれば、「西宮くらいの規模の市なら公立病院はほしい」という安易な発想や「いま罹っている患者にとってはとてもいい病院なのに」という陳腐な感情論に終始することなく、世帯あたり10万円にものぼる税金を使って市民の命を守るための他の施策がないのか、必要な税金投入と天秤にかけながら考えなくてはいけません。現在、病院の今後については「移転整備等検討委員会」で議論がなされていますが、「なぜ医療機関が充実した西宮市で多額の税金投入をして公立病院を存続させる必要があるのか」に答えが出ないにもかかわらず、御用会議を使って移転・建替えという結論ありきの答申を出させ、そのまま議会を懐柔して強引に進めるようなことのないよう厳しく指摘しました。また、議会での議論を待たずに西宮北口駅南西側の大きな土地を病院用地として取得しようと水面下で話を進めていることに対し、釘を刺しました。
【給与制度について】
西宮市の経常経費における人件費の割合は33.6%であり、大きな構成要素です。市長は経常経費の圧縮に務めていくことを答弁しましたが、そのためには、人件費の圧縮は避けて通れない課題です。
民間同業種と較べて突出した高給を得ている現業職員の給与制度や、年齢さえ上がれば成果にほぼ関係なく昇級する制度は大きな問題です。以前から給与制度の改革を訴えてきましたが、平成24年度から新しい給与制度をスタートさせること、その際に効果額を示すことを答弁させました。また、役職に就いていない職員にまで3000万円近く支払われている退職手当の支給基準の見直しも訴えました。
【幼稚園行政における公私間格差について】
西宮の幼稚園就園児の80%以上が私立に通っていますが、私立と公立の保護者負担には大きな格差があります。今年の予算に私立幼稚園就園奨励金の増額を反映させたほか、3年で2倍以内の格差に是正することを答弁させました。また、幼稚園の運営経費にも公私間で大きな格差があります。その原因を教諭の人件費と認めさせたうえで、統廃合以前にその課題に取り組むべきであると訴えました。
「I」〜「IV」のダイジェスト
「T」
これまでの政治は、安易に市民にウケようと思って、バラマキ公約ばかりを選挙で訴えてきました。その半分は選挙さえ終われば忘れ去られるカラ手形になり、その半分は税金を浪費して未来へのツケになりました。
あらゆる行政サービスには税金がかかります。使われる税金を無視して「市民ニーズに応える」ことをしてきた結果が、子供たちの世代に負担させる莫大な借金です。西宮市の抱える借金は約2900億円。世帯あたり約150万円の大金です。例えば、「中央病院はいい病院だ」と言うのは簡単ですが、毎年、世帯あたり1万円の税金が中央病院の赤字補填に使われています。赤字の原因は異常な人件費。物言わぬ納税者ではなく、大声で既得権を主張する官公労のほうに、政治家が阿ってきたツケです。しかも、その権益を守るために病院を建替え・移転する話が進行しています。そうなれば、世帯あたり約10万円の税金が投入されます。中央病院だけではありません。多すぎる市営住宅や集会施設、一部の人だけを対象にした文化事業や時代遅れの産業振興事業。「それが、全世帯がその負担をしてまで行うべき行政サービスなのか・同じ経費をかけるならもっと有効な施策はないのか」を考えるのが政治家の使命です。
「TT」
議会は多数決ですから、改革を妨害する旧態依然の議員も、大衆迎合を言うばかりの無責任議員も、無視できません。議会では、改革しようとする議員と、そうでない議員が拮抗しています。古い議員の抵抗は相当なもので、政策提案よりも彼らとの闘いに労力がかかっています。頼み事をきき、会合で挨拶する“人の良さそうなセンセー”も、議会でどんな仕事をしてどんな判断をしたのかは黙っているので、市民は知りません。もう少し知ってもらえれば、議会の顔ぶれは、必ず変わるはずです。
議員定数削減(3減)の議案に賛成した議員
私が委員長を務める議会改革特別委員会で、定数削減を推進してきたのは、私が幹事長を務める未来と公明党と政新会(自民党等)でした。それで過半数。
最後、多数決で定数削減が可決されると見るや、委員会で一貫して定数削減に反対してきたグリーンクラブ(民主党等)は、採決の段階で賛成に転じました。
「III」
「なぜ投票に行かないといけないのか」は意外に知られていません。投票率が40%の西宮では、市議会議員は48万市民の代表といっても、投票した14万の代表に過ぎません。官公労などの組織票の投票率は限りなく100%に近い一方、組織票でない人の投票率は15%。だから、組織票に都合のいい議論が横行するのです。投票に行けない子供にツケは残され、引越してきたばかりの人やサラリーマンや若者といった投票に行かない人は損をします。自分と、子供のために、投票に行かなくてはいけないのです。
「IV」
50年前の昭和35年、当時の市長は、市民に相談もなく、西宮沖を埋め立てて石油コンビナートを誘致する計画を発表しました。しかし、丸め込まれていた議会や市民団体はそれを手放しで追認し、都合のよい報告を出すために設置された御用会議は工場計画に安全のお墨付きを与えました。
そんな、西宮を見殺しにする“有力者たち”を止めたのは「投票」でした。市長選挙で、諸団体が支援する誘致派現職を破って反対派の市長が当選、西宮は「文教住宅都市」を宣言しました。
しかし、50年経った西宮は、同じことを繰り返そうとしています。御用学者の委員会を作って、何も理解できていない議員に根回しをして、三セクの処理を先送りし、170億円以上の税金を投入して高人件費・高コストな公立病院の移転・新築を進めようとしています。
市当局の「黙って追認しろ」という圧力と、飼犬のような古い陳情型議員の「当局の邪魔をするな」という妨害工作。西宮の歴史と敬意と住民の誇りを守るために、私たちは議会で闘っています。
あなたにもできることがあるはずです。50年前の西宮市民が「投票」でまちを守ったように。50年後の西宮市民が愛してくれる西宮を創るのは、我々の責任です。










