2011年10月
平成24年度予算編成・政策推進に対する要望
(抜粋)
0■ 西宮市立中央病院への対応について
0−1 給与制度の見直し 【政策提案】
中央病院の現在の給与費は、中央病院移転整備等検討委員会(以下、検討委員会)の答申書に示された給与費(開業7年目より黒字になるシミュレーション)と大きく乖離している。答申書によれば、現在の平均給与より看護職で26.0%、医療技術職で25.2%、技能労務職で28.5%の給与を下げなければならないと示されている。この削減率はたいへん高いハードルであり、早急に取組みを始めなければならない。
中央病院の経営健全化ができなかった最大の原因は、医業収益に占める給与費の割合が75.1%と非常に高いことである。また、決算資料の改革プランによれば、平成22年度に一般会計からの長期借入金16.4億円により資金不足(不良債務)を解消したにもかかわらず、平成23年度より新たな資金不足が発生し、5年間で7.5億円〜10億円の累積資金不足額が発生することが明らかになった。病院経営にとって資金不足の発生は大きな問題であり、後に負担を残さないためにも緊急に解消すべき課題である。解消のためには医業収益の大きな増収が望めない現在の状況では、今まで手をつけなかった給与費の削減に早急に取り組むよう強く要請する。
病院の移転・建替えを行うのかどうかにかかわらず、病院を存続するためには、新年度において、直ちに地方公営企業法の全部適用を行い、病院経営に精通した事業管理者を採用するとともに、給与、契約などの実質的な権限を事業管理者に委譲し、年功重視の給与体系から業績スキル重視の給与体系への変更並びに医業収益に対する給与比率の適正化に取り組むことを要請する。
また、これらの取組みに一定の目途が付くまでは、病院移転のための土地購入や設計・建設工事契約などを凍結することを強く要請する。
0−2 一般会計からの基準外繰入金に頼らない経営体質改善 【政策提案】
平成22年度決算では11.3億円が一般会計から繰り入れられ、その内2.9億円が基準外繰入金となっている。検討委員会の答申書によれば「施設の再整備を行うのであれば、その負担に耐えられるだけの経営体質を備える必要がある。それには、収支の改善が大前提である。現在の赤字体質をそのまま継続していたのでは、直ちに経営が行き詰まることは明らかである。救急医療や高度医療に対する補助金などの、いわゆる基準繰入を除いては、公費の投入を認めるべきではない。」と指摘されており、経営体質の強化の面からも基準外繰入金に頼らない経営体質に改善する取組みを早急に始めるべきである。
給与制度の見直しと並行して基準外繰入金に頼らない経営体質に改善するとともに、新年度においては基準外繰入金を減額することを要望する。
0−3 病院も含めた施設整備の優先順位の公表 【政策提案】
公共施設白書によって、公共施設の維持管理・修繕や施設の更新に少なく見積もっても年間50億円近くの税金の投入が必要であると示された。また、第4次総合計画の中では病院、保健所、市営住宅、わかば園、消防署、防災センター、陸上競技場、体育館など多くの施設整備が挙げられている。しかし、施設整備の財源を確保することが難しい状況になってきているため、施設の整備については、優先順位を決め、財源の裏付けをつけて計画的に進めるべきである。
施設の整備についての優先順位と整備スケジュールの公表を早急に行うこと、市の全体ビジョンの中で病院の整備についての方向性が示されることを要望する。
0−4 病院機能の更なる検討の継続 【政策提案】
本市では、兵庫医大病院の改築や、阪急西宮北口駅南側の敬愛会大塚病院の進出など、民間の医療施設がより充実してきている。この情況で100億円近い投資と毎年10億円程度の財政支出をしてでも市立の公立病院を存続しなければならない必要性、及び必要な病院機能について、慎重な議論・検討を継続することを要望する。
1■ 効率的かつ適正で持続可能な行政運営を実現するために
1−1 政策推進に関する政策提案
1−1−1 総合計画見直しのための準備と、部門別計画の体系化 【政策提案】
平成21年度から実施されている第4次総合計画は、平成25年度末に基本計画の見直しを行うことになっており、議会答弁でも、平成23年度中に見直し方針の検討、施策評価による総合計画の進捗状況及び目標の確認などが行われ、平成24年度には事業計画の見直しに向けた調整を行うとされている。
昨年の条例改正に伴い、総合計画の基本計画見直しが議会の議決事項に加えられたことによって、議会は総合計画策定に応分の責任を負うこととなった。よって、新年度においては、早期から、議会との議論を開始することを要望する。 また、その際には、新たな政策課題への対応を踏まえた記述の整理、大幅なずれが生じている財政予測の修正、公共施設白書によって明らかにされた膨大な公共施設整備費用の反映、部門別下位計画との整合性を図るため、各種計画の体系化などがなされるよう要望する。
1−1−3 組織の再編成 【政策提案】
@ 企画部門の強化
本市の企画部門は他市と比べて特殊で、組織上の位置付けからして「総合企画」ではない。全庁の各事業部門がそれぞればらばらの目標達成に邁進していて全庁的な整合性がないのは、企画部門における政策推進の機能不全が原因である。
総合企画局を市長の政策推進ブレーンとして機能強化し、政策の進行管理を統括する局として改めて位置づける必要がある。「参画・協働」や「文化振興」や「国際交流」は市民局、情報政策は総務局に移管すべきである。
大きな政策課題が山積しており、市長の機動的な行政経営が要求されている現在、総合企画局の政策推進機能・行政経営機能・プロジェクト推進機能・都市計画機能を強化するよう強く要望する。
A 類似事業の整理
関連事業の所管の分散や制度の整備不足などによって、事業推進が滞っていたり、重複によって無駄が生じていたりする部門が散見される。政策推進を効率化できるよう、関連の深い事業を集約して組織体制を整理するよう要望する。
・総務局・教育委員会・都市局など各部署がそれぞれに所管している公共施設整備部門を一元化し、公共施設マネジメントの推進、効率的な維持・補修、資産の有効活用を図ることができるようにするよう要望する。
・総合企画局・市民局・教育委員会などに分散して所管されている啓発事業や文化 事業は、重複も多く、事業の効果などへの意識も低いため、無駄が多い。市民局に一元化し、重複事業の整理を図ることができるよう要望する。
B 健康福祉局の分割
健康福祉局のボリュームが突出して大きいことから、こども部は、子育て支援機能を管轄する局として独立させるよう要望する。
1−2 行政経営改革に関する政策提案
1−2−1 行政経営改革基本計画を実効性あるものにするための取組み【政策提案】
限られた経営資源を最大限に活用し、市民満足度の高い行政運営を行うことを目的として「行政経営改革基本計画」の取組みが平成16年度から平成20年度にかけて行われた。内部マネジメントとして「行政経営型マネジメントの確立」、外部マネジメントとして「参画と協働によるまちづくりの推進」を挙げ、28項目の取組みが行われている。
行政経営マネジメントシステムとしての行政評価システム(施策評価、事務事業評価、公共事業評価)、目標管理システム(試行実施)、人事評価システム(試行実施)、新予算システムがすでに実施されているが、これらのシステムを活用して市の経営資源であるヒト・モノ・カネの適切な配分を行うには至っていない。その原因として、評価が複雑すぎることもあり、PDCAサイクルの「C=チェック」を受けた後の「A=アクション(見直し)」が行われていない。
今年度から行政経営をチェックするツールとして「ザ・チェック西宮」が新たに始められた。本市では行政経営をチェックするツールを多数取り入れ、さらに「審議会」や「検討委員会」など、有識者の意見を求める機会も増やしている。
「C=チェック」で明確にされた課題を行政サービスの改善に繋げ、庁内の職員に働く意味を与えるためにも、市長の強力で果断な「A=アクション」を要望する。
1−2−2 上下水道の統合 【政策提案】
上下水道の統合については、組織のあり方について「上下水道組織統合検討委員会」を設置し、水道、下水道の両事業が連携して検討を行ったことは評価したい。
今後は、統合による効果を高めるため、水道事業で下水道に倣って民間委託を推進することと、水道の技能労務職の整理について、具体的な検討を始めるよう要望する。
1−3 行財政改善・適正化に関する政策提案
1−3−1 各種団体への補助金に関する制度の整備 【政策提案】
@ 第三者機関による検証システムの確立
昨年度より、決算審査の際に補助金一覧表が配布されたこと、補助金改善評価委員会を設置して、補助金の検証を進めていることについて、高く評価する。しかし、補助金の使われ方や効果等の詳細については、不明瞭な状態となっており、時代のニーズにあっていない補助金や、効果が上がっていない補助金がまだ多く残っている。
よって、補助金の交付に関して
・統一された交付基準と支給決定過程の公表等、透明性の向上
・サンセット方式(期限を迎えるごとに再度決定過程を踏まなければ支給を受けられない基準の設定)の導入
などを、早急に検討し、全庁的なシステムを策定するよう強く要望する。
まちづくり自動販売機の売上以外にも、効果の低い補助金、必要性の薄くなった補助金の縮小・廃止を進めることによって、新規補助金や既存補助金の効果拡大のための財源確保が図られるよう要望する。
A 補助金使途の透明性の向上
現在提出されている報告書を一覧にして公開するとともに、政務調査費と同様、公開の対象となる領収証などの証拠書類の添付の義務化を進めるよう要望する。
1−3−4 滞納金の整理 【政策提案】
156億6,000万円を超える収入未済金(平成22年度決算)の解消は、厳しい財政状況のもと、自主財源の確保という観点からも、本市における最重要課題の一つである。しかも滞納金全体の65%以上を占める市税・国民健康保険料には、
・地方分権の進展に伴い、市の徴収税額の増加が見込まれる
・高齢化の進展に伴い、国保対象世帯数の大幅な増加が見込まれる
等の要因があり、一層の滞納対策強化が必要である。こうした現状に対応するため、市は「収納対策本部を設置し、滞納対策を強化している」としているが、収納対策本部には、
・開催頻度が低い
・多額の滞納金を抱える税・国保担当部門と、比較的少額に留まっている学校給食・保育料等では必要とされている対応内容が大きく異なることもあり、組織としての実効性が低い
・開催にかかる事務的な手間が煩雑
等、設置によるデメリットも多い。
より効率的・効果的な滞納金徴収に取り組むため、現在は担当部局ごとに管理されている滞納者情報の一元化、徴収部門の人員拡充、徴収手段の効率化・適正化、徴収部門間の連携強化などを行い、高額所得者・高額滞納者等悪質事案専門の徴収部門の設置、納税部門経験者の各徴収部門への配置等に取り組むよう要望する。
1−4 人事・組織の適正化に関する政策提案
1−4−1 給与システムの適正化 【政策提案】
平成22年度実績によると、本市一般行政職員の給与水準を示すラスパイレス指数は103.9と、きわめて高い水準にある。また、技能労務職のラスパイレス指数にいたっては138.1と、国家公務員と比較して4割近くも高い水準となっている。本市の厳しい財政状況を鑑みたとき、このように突出した給料・給与水準の高さは、到底市民の納得を得られるものではない。よって、
@一般職と技能労務職の給料表の分離
A「各級における号の幅を狭め、同級内での昇給幅を狭める」「異なる級間における給料の重複を弱め、級間での給与水準の差を広げる」「4級・係長級と5級・課長補佐級の統一等、級構成の再編」等、給料表の抜本的見直し
B査定昇給の実施、勤勉手当への成績率の反映拡大
C管理職手当の絶対額への見直し
D技能労務職を中心に、職務内容・職責に応じた適正な給与水準への見直し
等、給料表・給与制度の抜本的改変に取り組み、給与システムを適正化するよう要望する。
1−4−2 手当の適正化 【政策提案】
不適切な通勤手当支給実態の是正及び住居手当の支給額適正化のための対応がなされたことについては、一定の評価をするものである。今後も通勤手当については定期的な通勤実態調査の実施、住居手当については示された方針の着実な実行を要望する。
また、特殊勤務手当のうち、じんかい処理作業従事手当・ポンプ場業務従事手当・税務事務従事手当等、給料との二重支給性が疑われるもの・必要性に疑問があるものについて、更なる見直しを行うべきである。
さらに自転車通勤者への通勤手当支給・成人した扶養家族への扶養手当の支給・15歳から25歳の扶養家族に対する扶養手当の増額等、妥当性・正当性が疑われる手当・他市に類例のない手当が複数存在する。これらの手当についても、抜本的な見直しを行うよう要望する。
1−4−3 業務・組織の見直しと職員の適正配置 【政策提案】
全ての業務を抜本的に見直し、必要性の低い事業・組織の廃止、各部署への職員の適正配置に取り組むべきである。
また、施設操作グループ等、シフト体制上の要因により、長時間の残業が常態化している部署が存在する。勤務内容・勤務体系を抜本的に見直し、残業代の削減・組織のスリム化・職員の適正配置に取り組むよう要望する。
1−4−4 分限処分のガイドラインの早期策定と、厳格な運用 【政策提案】
本市では、職員の不祥事が相次いでおり、市民の信頼恢復が急務である。また、誠実に職務に取り組む職員の矜恃を保つためにも抜本的な対策が必要であることは、主張してきたとおりである。
新年度こそは、メンタルヘルス対策と連動した分限処分ガイドラインを作成し、厳格に適用することによって、適正を欠いた職員を免職処分し、無駄な人件費を削減するよう要望する。
1−4−5 技能労務職の不採用方針の早期決定と現存する技能労務職の活用【政策提案】
本市は、しばらく技能労務職の採用は停止していたにもかかわらず、学校給食調理員の採用を再開した。この職種に正規職員を採用する必要は全くない。
全庁に、早期の民間委託を実現するべき事業は存在しているが、市の方針として「技能労務職の採用を停止して、民間委託を推進していく」という方針を打ち出さない限り、各部署は技能労務職の採用を行ってしまう。
今後技能労務職の採用を一切停止するよう強く要請するとともに、市の方針として技能労務職不採用の方針を早期に打ち出すよう要請する。
また、技能労務職の配置換えによって職員の活用を図るよう要望する。
1−5 外郭団体見直しの推進 【政策提案】
都市整備公社と文化振興財団は、市の派遣職員に頼った経営体制となっている。市の施策を実施する公益的業務に市の派遣職員が従事することは問題ないが、民間事業者が行っているような指定管理者業務に従事することには問題がある。外郭団体から市の派遣職員を引き上げ、市の派遣職員に頼らなくても自立できる経営体制に改革するよう要望する。
また、都市整備公社は、市が所有する公共駐車場を無償で借り受けて公共駐車場事業を行っているが、これは形を変えた補助金と言える。また、市の施策である特定優良賃貸住宅事業を行っているが、その赤字補填にも市の補助金が出ている。その上、特定優良賃貸住宅事業の赤字を補助金だけでは埋めることができないために、公共駐車場事業の収益を赤字補填に回している。これは補助金の目的外使用であり、是正するよう要望する。
西宮市都市管理株式会社については、今年度、市民文教常任委員会において、経営状況が報告されたことを一定評価する。平成25年度に迫っているコープこうべの建設協力金の一括返済3.7億円について、早急に方針を出すとともに、平成25年度からの毎年返済金3,000万円の厳守、これ以上の経営支援を行わないよう強く要請する。
鳴尾ウォーターワールドについては経営が改善されたと聞いているが、会社の経営は社会経済状況、気候によって大きく左右される状況にあり、今後経営支援を控えるよう要望する。
西宮コミュニティ放送については現在第三セクター等経営検討委員会で審査されているが、たとえ存続となっても現在の経営状況では長期貸付金(3,000万円)の返済を行うことは不可能である。営業収益の8割近くを市の委託事業が占めているが、これ以上委託事業を増やすなどで経営支援を行わないよう要望する。
1−6 民間活力の導入に関する政策提案
1−6−1 民間委託・民営化の推進 【政策提案】
@家庭一般廃棄物の収集業務
一般家庭廃棄物の収集において、収集コストに著しい官民格差が存在する。新年度においては、技能労務職の給料表の見直しを行うことによって、直営部分の収集単価の低減を図るとともに、委託費の人件費の積算単価を見直し、市職員人件費との格差是正に取り組むよう要望する。そして、今後も、退職不補充に合わせて、委託地域の更なる拡大を進めるよう要望する。
A学校給食
学校給食において、安全に配慮した上で、企業選定の適正な入札・競争により、食材の調達から調理まで提供にかかる一連の費用を削減するよう要望する。なお、米飯給食の食器洗浄については、現在の外部委託を抜本的に見直すよう要望する。
また、今後は、正規職員の定年退職に伴う新規での技能労務職の採用を中止するよう求める。そして、新年度においては、平成15年に出された基本方針を見直し、チーフ調理員のあり方の再検討を行うと同時に、他市で広がっている調理業務の民間委託を本市においても実施することで、官民競争下での学校給食提供の一層の効率化と質の向上を図る方針へと転換するよう要望する。
1−6−2 指定管理者制度による施設の最適化 【政策提案】
指定管理者制度は公共施設の管理・運営について、民間事業者などが有する経営ノウハウを活用し、施設の活性化や市民サービスの向上、経費の削減を図ることを目的としている。そして、すべての施設を原則公募としているが、公募により指定管理者を選定した施設は275施設中133施設(48%)に留まっている。残りの施設は非公募により、外郭団体などが施設管理を行っている。早急にすべての施設において、公募により指定管理者を選定するよう要望する。
また、指定管理者制度の趣旨にのっとった検証を行うことも必要である。経費削減だけではなく、サービス向上の進捗状況や、施設利用者の満足度の把握、及び、公表を行うことで、全庁的に全施設の利便性・有効性の向上を検討するために、モニタリング制度を早急に構築するよう要望する。
さらに、平成20年度の包括外部監査報告書に示された指摘について適切に対応するとともに、公共駐輪場で起きた勤務条件の変更による混乱については、勤務条件に配慮した指定管理者選定方法の見直しを行うよう要望する。
1−6−4 PFI事業の一層の導入 【政策提案】
市内には耐用年限が迫り、建替えの必要が生じている施設が多く存在する。今後は、より効率的にそれらを建て替えるために、複合施設化などの検討に加え、PFI手法を積極的に導入すべきである。学校の建て替えをはじめ、公共建築物の再整備、維持管理に対して、PFI手法(特に、現在はまだ導入できていない、施設運営や維持管理まで民間に委ねるBTO方式)が適用されるよう、各課への支援体制を構築するとともに、導入可能性調査を始め、PFI事業に関わる事業費を増額するよう要望する。
特に、学校の管理業務の大半が委託されている現状を鑑み、南甲子園小学校の再整備事業においては、本市初のBTO方式によるPFI手法を適用するよう強く要望する。
なお、PFI手法は、官民協働事業手法(PPP)の一つであり、民間事業者の理解と協力が得られなければ成立しない手法である。これまで適用してきたBT方式については、PFI手法の例外的手法であり、本市における導入期には一定の効果は認められたものの、本来のPFI手法とは異なり、短期間での経費削減を余儀なくされ、市内中小建設事業者には特に、応札時の負担の増大など影響が大きく、今後、民間事業者の理解を得られない恐れが生じている。よって、新年度においては、落札できなかった市内建設事業者への負担の軽減策を検討するとともに、BT方式の採用は控えるよう要望する。
1−7 全庁的なファシリティマネジメントの推進 【政策提案】
公共施設白書を作成し、公共施設マネジメントを推進しようとしていることは高く評価する。新年度はマネジメントの方針を策定していくと聞いているが、総合計画基本計画の中間見直しに十分に反映されるよう要望する。
また、そのマネジメント方針に従って、適切な資産保有量を割り出し、国が求める市の資産・債務改革の具体的な方向性を示すよう要望する。
さらに、余剰資産の売却推進、施設の統廃合などを機動的に進めるために、処分方針が未決定の資産も含めて、総務局が現状のままで所管から預かり、整備や企画に関して、市長部局で一元管理する組織体制や制度の整備を要望する。
2■ 夢はぐくむ学びのまちを実現するために
2−1 幼稚園行政の見直し
2−1−1 公立幼稚園の統廃合の箇所数及びスケジュールの早期策定 【政策提案】
浜甲子園幼稚園の休級措置にも表れているとおり、公立幼稚園の需要の低下は明らかである。しかし、方針が定まらないため、措置がその場しのぎになってしまっている。
公立幼稚園の廃園については、保護者・私立幼稚園等利害関係者への十分な説明が必要である。子育て世代への影響、市全体の子育て世帯数の変化及び幼稚園ニーズを鑑みて、幼稚園教育振興プラン素案で示された統廃合の対象園数を見直し、保育所待機児童解消政策と連動させた10年程度の中長期的な統廃合計画を策定することで、施設転用及び統廃合スケジュールを迅速に示し、新年度から、説明会などの取組みに着手するよう要望する。
2−1−2 保護者負担の公私間格差の是正 【政策提案・予算要望】
4・5才児を幼稚園に就園させている保護者の負担には、公私間で大きな格差がある。幼稚園就園児の80%以上が私立幼稚園に就園するという、本市の幼児教育の歴史的な特殊性に鑑み、保護者の経済的負担の軽減を目的として設けられている就園奨励助成金を一層増額し、公私間の保護者負担の差を縮小するよう要望する。合わせて、所得制限の撤廃を強く要望する。
2−1−3 公立幼稚園の経費削減 【政策提案】
公立幼稚園にかかる経費、特に人件費は私立幼稚園と比較して、きわめて高い水準にある。新年度においては、幼稚園スタッフの配置の見直し(特に園務員等)や給与体系の見直しなど、公立幼稚園の抜本的な効率化、抜本的改革に着手することで、一刻も早く、上述の公私間格差是正の財源を生み出すよう強く要望する。
2−1−4 幼児期の教育・保育審議会の目的の明確化 【政策提案】
平成22年7月に「西宮市幼児期の教育・保育審議会」が設置され、未就学児童に対する広範な議論が始まったことは、高く評価する。
しかし、現状は、議論が散漫になりがちで、「幼稚園の保護者負担における公私間格差」についてとりあえずの達成目標を導き出した程度で、山積する課題に的確な結論を出せていない。審議会の事務局をつとめる当局は、審議会の進行管理を徹底されるよう要望する。
また、公立幼稚園の統廃合、公立保育所の民間委託推進は、市が取組みを中断させている課題である。審議会で改めて議論し、推進の方向性を改めて確認するよう要望する。
2−1−5 公立幼稚園での3年保育の研究の中止 【政策提案】
高コスト体質の公立幼稚園において、3年保育を行うことは非効率である。3年保育については、私立の特徴的取組みと捉え、公立での3年保育については、現段階では研究する必要はない。必要な研究情報は西宮市私立幼稚園連合会に求めるなど、効率的な調査研究を行うよう要望する。
2−1−6 特別支援教育の推進 【政策提案・予算要望】
特別支援教育については、私立においても積極的に実施している幼稚園があるものの、国・県の十分な助成が得られていない。私立においては市の助成を、公立においては専門補助員の質の向上が図られるよう必要な研修を、それぞれ要望する。
2−1−7 幼稚園行政の事務のこども部への移管 【政策提案】
現在、「西宮市幼児期の教育・保育審議会」が設置されて議論が進められるなど、これまで教育委員会と健康福祉局こども部に分断されていた政策課題に対して共同での取組みが始まったこと、さらには、こども部に担当理事が設置されたことは高く評価する。
さらに政策推進体制を効率化するため、現在教育委員会の所管している幼稚園行政に関する事務をこども部に移管し、より総合的な政策推進がなされる体制をつくるよう要望する。
2−2 子育て支援に関する政策提案
2−2−1 保育所の待機児童解消 【政策提案・予算要望】
保育所の待機児童問題は、依然として、本市における最も重要性の高い課題の一つである。この問題に対して、現計画における保育所の新設・分園の設置、保育ママの拡大等、従来、保育担当部署が行ってきた取組みを、より大胆に進めるとともに、一定の基準を満たす認可外保育施設に対する補助の支給等、現在は実施されていない取組みについても、積極的な検討を進めるよう要望する。
また、「就学前児童を預かる」という機能を同じくする幼稚園・保育所の連携を進め、
・公立幼稚園における「夕方までの預かり保育」の拡大による市全体としての子育て支援機能の向上
・上記を前提とした保育所の年齢別定員枠の見直し
等、限られた資源を効率的かつ効果的に活用する取組みが必要である。
なお、面積基準の緩和による児童数の受入増加は、保育所に通う児童にとっての環境悪化に直結する問題であり、決して実施することのないよう、要望する。
さらに、保育所待機児童問題は喫緊の課題であるが、少子化の進行に伴い、長期的には就学前児童の絶対数は減少していく可能性が高い。今後、「西宮市幼児期の教育・保育審議会」における議論も踏まえ、就学前児童を預かる施設全体の適正配置という観点も考慮した、保育所の待機児童解消策に取り組むよう要望する。
2−2−2 保育所運営における公私間格差の是正 【政策提案・予算要望】
保育所における公私間格差には、公立保育所の運営にかかる費用が、民間保育所と比較して高すぎるという費用的な側面と、保育士の配置基準が公私間で異なるという人員的な側面がある。こうした現状を是正するため、公立保育所の運営にかかる費用の削減を要望するとともに、民間保育所運営費の補助基準を、公立保育所の運営経費と均衡が取れた予算措置とするよう要望する。また、保育所民営化によって確保された財源によって、保育士配置基準の公私間格差の是正が行われるよう要望する。
2−2−3 留守家庭児童育成センターの施設整備推進と運営改善 【政策提案】
一部地域で顕著に見られる、共働き世帯・人口の増加による施設不足に対応するとともに、安井育成センターや小松育成センターなどの施設の老朽化に対応するため、計画的に施設整備を推進するよう要望する。
また、公募による指定管理者制度のもと、運営に携わる民間指定管理者のノウハウを取り入れるとともに、勤務シフトの適正化、嘱託・臨時指導員の比率の見直し、雇用条件の見直し等の諸問題を適切に改善するとともに、求められるサービスの実現に取り組むよう要望する。
2−2−4 統一的な基準に基づいた子育て政策を推進する組織の新設 【政策提案】
幼稚園・保育所・学童等、子育てを支援する施設は多くの現場と人員を抱えているにもかかわらず、運営について適切に指導・監督・助言を行う機能及び部署が存在していない。市として統一された基準に基づく適切な子育て支援策を実施するため、こうした機能を持つ部署を早急に設置するよう要望する。
2−2−5 子育て総合センターの整理 【政策提案】
子育て総合センターは、子育て支援の拠点施設として位置付けられている。開設当初は子育て支援の施設は子育て総合センター以外には多くはなかったが、現在では、児童館(児童センター)や地域子育て支援センター、地域子育て支援拠点、子育て地域サロン、社協の子育てサロンなど多くの子育て支援事業が様々な地域で展開されている。現在の子育て総合センターは、交通の便が悪い場所に位置していることもあり、子育て支援の拠点施設としての役割を果たしていない。子育て総合センターを子育て支援の一施設に格下げし、施設の一部を市内大学が利用できる子育ての調査・研究の施設として開放し、官学連携の事業展開を図るよう要望する。
また、子育て支援の事業・施設自体についても整理を進めるよう要望する。
2−6 学校スタッフの合理化 【政策提案・予算要望】
@給食運搬員の廃止
4階建て以上の校舎に設置された給食リフトの操作については、新たな専用の人員を配置せずとも、既存の学校スタッフによって対応が可能である。新年度においては、給食運搬員の配置が廃止されるよう強く要望する。
A学校園の警備の効率化と午前中の校門警備の見直し
夜間の機械警備が委託によって実施されている中、午前中と夕方にも不要と思われる人員が配置され、委託料が約2億8,000万円にも及んでいる。現在の午前中の校門警備業務の委託は廃止し、学校教育事務員及び用務員(園務員)の業務を明確化するとともに、役割を拡大するなどして、効率的に学校警備が行われるよう要望する。
また、幼稚園の園務員については、別に雇用された3名の再任用職員が大部分の業務を担っている。役割が不明瞭であることから、幼稚園労務職の業務内容を明らかにするとともに、園務員の配置の廃止を含めた合理化が行われるよう要望する。
さらに、夜間巡回業務については、小学校では巡回頻度を見直したものの、幼稚園・中学校の見直しは行われていない。小学校以外においても、巡回頻度を見直すよう要望する。
学校が関連する業務においては、非効率・不合理な支出が他分野と比較しても、突出して多く存在しており、厳しい姿勢で業務適正化に努めるよう要望する。
2−8 子ども居場所づくりの充実 【政策提案・予算要望】
@担当部署の一元化と推進計画の策定
留守家庭児童育成センターの受入れが3年生までということもあり、小学校高学年や中学生の居場所づくりは、子どもが増加している本市にとっては、特に重要な施策であると考える。5年前に「放課後子どもプラン」が発表されて以来、本市においては、地域力に完全に依存してきた結果、放課後子ども教室は、1ヶ所でしか立ち上がっていないことは大きな課題である。県事業のスポーツクラブ21や、まちづくり防犯グループなど、新たな組織や事業を立ち上げる際の費用と人員を鑑みると、放課後子ども教室の立ち上げにも一定の促進費用や人員、並びに「(仮称)放課後子ども教室設置推進計画」の策定が必要であると考える。
今年度は人員を強化し、放課後子ども教室の立ち上げに向けた取組みを各所で実施していることは一定評価する。新年度においては、「(仮称)放課後子ども教室設置推進計画」の策定及び放課後子ども教室の実施に要する予算の計上とともに、立ち上げの支援のための人員をさらに配置するとともに、事業の市民への周知を強化し、学校施設や周辺公共施設を活用した放課後子ども教室の設置の推進を図るよう要望する。
A放課後の小学校校庭の開放
子どもの健全な育ちのためには、安全で自由な子どもだけの遊び場が必要であり、学校の校庭が活用される必要がある。
しかし、現状のまま校庭の開放を行うことは、学校の管理者である校長や教育委員会の業務と責任ばかりを増やしてしまうため、実現が困難になってしまう。
放課後の学校の施設管理の課題に関する教育委員会・学校の事務負担を軽減した上で、校庭を小学生に開放するために制度を整理するよう要望する。
3■ 豊かな自然と都市環境に調和した美しいまちを実現するために
3−1 マンション建設規制の強化 【政策提案】
本市ではマンション建設等により児童数が増加したため、教室不足を生じ、仮設教室で対応している小中学校が16校と増えている。これらの小学校では運動場面積が不足するなど、学校の教育環境が著しく悪化している。市は児童が増加している小学校区に対し、「教育環境保全のための住宅開発抑制に関する指導要綱」を策定して、教室不足の状況により「受入困難地区」「準受入困難地区」「監視地区」「予測地区」の4段階に分けて規制・指導を行っているが、効果が出ているとは言い切れない。
唯一「受入困難地区」に指定されたままの大社小学校では校区変更を行ったが、今なお児童数は高い水準にある。「準受入困難地区」に指定されたままの高木小学校では児童数の増加が止まらず、校舎を増築しても今なお仮設教室を撤去できずにいる。
また、新しく設置された「監視地区」に指定された浜脇・用海・甲子園浜・瓦木・香櫨園小学校においては、校区内に大規模な住宅開発の可能な土地が存在し、児童・生徒数が急増すれば仮設校舎の設置等による対応が困難な状況にある。
「監視地区」では新たに戸数制限(1戸当りの必要敷地面積を設定)を設けて、建設可能な戸数を制限する規制をかけている。しかし、一定規模(2,000u)以上の大きな敷地面積に対してのみ戸数制限をかけているため、マンション建設規制の効果的な抑制力にはなっていない。敷地面積に関係なく、戸数制限をかけるよう要望する。
さらに、中央教育審議会の提言の補足の中で、低学年の30人学級及び中・高学年の35人学級の運用については定員を超えればすぐに分割するのでなく、弾力運用することが示されており、この提言に沿ってできるだけ教室不足を発生させない弾力運用を行うよう要望する。
3−2 都市整備に関する政策提案
3−2−5 アサヒビール跡地に関する規制強化 【政策提案】
アサヒビール西宮工場跡地の今後について、市は跡地活用の提案書をまとめ、事業者側に提案した。しかし、土地はあくまで事業者の所有であり、今後の活用に関しては、法律と都市計画の範囲内で、事業者が自社にとって有利になるように活用することが予想される。
一方で、コンサルタントの報告書には「民間施設の導入(望ましくない施設)」として、大規模住宅群(周辺の学校の受入れ状況や良好な市街地環境形成の点からも不適切)、大型ショッピングセンター(市内及び阪神間に大型ショッピングセンターは供給過剰であるため不適切)、重厚長大産業(周辺環境の向上の観点から不適切)という指摘がある。
市としては、事業者に、ただ要望や提案を伝えるだけではなく、このような「望ましくない施設」が設置されて既存の都市環境に悪影響を及ぼすことがないよう、都市計画の見直しや、適切な条例・規則の制定などにより、規制を強化するよう要望する。
3−3 北部地域活性化に関する政策提案
3−3−2 さくらやまなみバス継続について 【予算要望】
さくらやまなみバスは、平成21年度より導入された公立高校の複数志願選抜・特色選抜の導入によって、生徒の多様なニーズに対応できる教育環境を整える上でも不可欠の存在となってきている。また、山口地区を含むすべての地域で、高齢者を始め、誰もが外出しやすく移動しやすいユニバーサルデザインのまちづくりの観点からも重要性は高い。
補助金や交付税などの財政手法を活用し、できるだけ市の負担を抑えたうえで、事業を継続するよう要望する。
3−3−5 北部地域道路政策について 【政策提案・予算要望】
A西宮北有料道路の無料化について
西宮北有料道路は北部住民にとっては生活道路の一部であり、さくらやまなみバスの経営状況改善にもつながるため、通行料金の無料化を県に対し積極的に働きかけ、実現されるよう要望する。
6■ すべての人にやさしいまちを実現するために
6−1 乳幼児医療費助成の所得制限の撤廃 【予算要望】
乳幼児等医療費助成の対象年齢が拡大されたが、財政的な影響を考慮し、県基準に合わせた所得制限が設けられていることは、納税者にとって不平等な制度である。そもそも対象年齢を中学3年生まで拡大する時点で、相当の財政的な影響は覚悟すべきであった。よって、公平な税の再配分の観点から、乳幼児等医療費助成に関しては子育て支援として取り扱い、所得制限を撤廃するよう要望する。また、医療費助成補助金の使われ方が不透明であることが露呈した。早急に調査し、必要性・妥当性について説明するよう要望する。
6−3 医療・保健に関する政策提案
6−3−1 24時間小児救急救命体制の整備 【予算要望】
かねてから必要性が指摘されている24時間の小児専門医による救急救命体制の整備を行うよう要望する。また、子どもの利用が多い応急診療所においては、常時小児科医を確保するなど、よりよい小児救急医療体制を構築するための事業費を計上するよう要望する。
6−4 適正な福祉の実現に関する政策提案
6−4−1 生活保護制度の運営改善 【政策提案】
生活保護制度については、
・受給要件を満たしているにもかかわらず、受給できない生活困窮者の存在
・受給要件を満たしていないにもかかわらず、不正に手当を受給している被保護者の存在
という、相反する側面を持つ二つの課題が存在する。こうした現状を改善するため、運用の改善に取り組み、
・希望者に対する適正な審査の実施
・受給者に対する適切な自立支援の実施
・不正受給者に対する適用の排除
等、より質の高い生活保護制度を運用するための取組みを進めるよう要望する。
また、本市のケースワーカーは人数が少ない上、在職年数が少なく、増加し続ける生活保護受給者に対応可能な体制が整備されていない。職員のスキルアップを図るとともに、経験者の中途採用を進めることで、増加し続ける生活保護受給希望者・現受給者に対応する効率的な体制整備に取り組むよう要望する。
6−4−2 市営住宅施策の見直し 【政策提案】
本市には9,903戸の市営住宅があり、中核市の中でも市営住宅の供給過多な自治体である。
また、入居者の高齢化、多くの入居者にとって終の棲家になっている実態、高齢化によるコミュニティ不全、家賃滞納をしている入居者や不正入居者が後をたたないことなど、多くの問題を抱えている。さらに、市営住宅の管理経費や建設償還金、計画修繕費に多くの経費がかかっており、現在では年間28億円、一戸当たり24,000円/月にも上っている。
今回、西宮市営住宅整備・管理計画の中で、10年後までに約8,600戸まで減らす計画が示されたが、それでもまだ供給過多である。時間をかけずに3,000戸程度を減らし、今回の計画で示されたように、「低所得者、高齢者や障害のある人等、民間市場において住まいを確保しにくい人に重点」を置いた施策を行うよう要望する。
また、廃止する団地の土地に関して長期的・全庁的な視野に立って活用・処分の方針を検討すること、住宅困窮者に対しては市営住宅の供給に頼らない新たな支援策を検討すること、ペット飼育禁止の徹底を図ることなど、施策の見直しに取り組むよう要望する。
7■賑わいと活気のあるまちを創造するために
7−1 市民活動支援に関する政策提案
7−1−3 各種集会施設の整理統合 【政策提案】
外部監査法人の意見においても、集会施設の低い利用率や非効率な設置状況などが課題として挙げられ、利用率の改善を図ることができない場合などには規模の縮小や施設の統廃合を検討すべきであるとされている。集会施設は庁舎や学校などと比べると政策的な重要性が劣るため、今後の全庁的な公共施設マネジメントにおいては、集会施設は最優先で統廃合の対象となる。補助金適正化法22条の運用緩和に伴い各種集会施設の統廃合ができるようになったことを踏まえ、公共施設白書に基づいて、統廃合や用途変更の推進を図るよう要望する。
7−1−4 啓発事業の整理 【政策提案】
本市の総合企画局や市民局、教育委員会などの所管する各種啓発事業は、その効果が不明確なまま、実施され続けているものがほとんどである。また、担当部局が分かれているために事業目的が重複しているものも散見される。
「西宮市まちづくり評価アンケート」でも、啓発関連施策の期待度は軒並み低い。効果の達成が期待できる事業に集中し、大幅にあり方を見直すなどの対策を早期に取るよう要望する。
7−3 商工政策に関する政策提案
7−3−2 都市型観光事業の効果の検証 【政策提案】
昨年度行われた「西宮市まちづくり評価アンケート」によると、「都市型観光の推進」の施策への期待度は、50の施策の中で、最低となっている。こうした結果は、真摯に受け止め、期待度が高く満足度の低い施策へと、予算投入の選択と集中を図るべきである。このような観点からも、昨年、効果の薄かった産業振興施策の抜本的な見直し・廃止を進めたことは、高く評価する。
新年度においては、新たに策定された都市型観光推進計画に基づく予算措置となることと思うが、当該計画に関連する予算規模を極力抑制し、これまでに行った都市型観光事業についても、引き続き費用対効果の観点から、不要事業の廃止、見直しを進めるよう要望する。
7−4 期日前投票所の設置拡大と投票所の設置適正化 【政策提案・予算要望】
本市の投票率は、近隣市と比較しても際立って低い。多くの投票所が設けられている市民集会施設は、高齢者の利用が多く、最近転入してきた若年層などには親和性が低い。また、投票の傾向としても、投票日に近所の集会施設に行くより、何かのついでに期日前投票を利用するという傾向が高まっているとみられる。
このような情況の下、国からも「駅構内やショッピングセンター等頻繁に人の往来がある施設においても設置することが可能であるので、当該施設の設置について十分検討のうえ、積極的に措置すること」が求められ、先進自治体では効果を上げている。
近年、住宅地としての人気が向上し、若年層の転入が増えている本市では、期日前投票所を駅やショッピングセンターに設置拡大することは大きな効果を生むことが予想される。既存投票所の再検討も併せて、期日前投票所を増やすよう要望する。






