2011年9月
これからの西宮を経営する、あたらしい局長のみなさんへ。
〜4期目最初の議会での発言ですので、この際。
今回質問させていただくにあたって、各部署とじゅうぶんな政策議論をさせていただきました。それで改めて思ったのは、いまの西宮市役所の職員は問題意識もじゅうぶん持っていらっしゃるし、何とかしようともがいてくれているんだなということです。
つい数年前までは、職員と議論をしても、課題解決へのモチベーションの低さとあまりの論理的思考能力の低さに、「この人たちは現場にいるのに何も考えていないんだろうか」と思うことが多かったです。
市役所も、団塊の世代の職員の退職がだいたい片付いてあたらしい世代が昇進して管理職に就くようになって、市役所の問題意識や能力は覿面に高まっています。
議論をさせていただく中で思ったのは、議員の提案に関しては、直ちにできないのであれば、それができない理由を論理的にきちんと説明してもらえれば、議論の質は高めやすいということです。
我々議員は、政策課題を解決するために、その問題の原因を探り、その解決策を提案して議論するのがしごとです。それが、憲法93条に議事機関として定められた議会の役割です。
単純に自分の部署でできることだけから判断して「実現は難しい」と切り捨てたり、無責任に「前向きに考えます」などといって放置されるくらいなら、「私や私の部署は取り組みたいんだけれど、どこそこの部署がこうしてくれないので実現できていない」とか「何の制度がないから実現できていない」ときちんと言ってほしいのです。
別にこちらも、その部署の怠慢で問題が起こっていると決めつけているわけではないので、問題の原因が、自分の職責の範疇を超えているならそれはそれでそのとおり伝えてくれればよいのです。
当局がそういう態度を取るようになれば、議会も、無責任にただ当局に要望をぶつけてお願いをしたり圧力をかけたりするだけの機関から、課題解決のために論理的な政策提案を設計する機関に変化していくはずなのです。
行政現場にある現実の問題の原因の多くは、大きく分けて3つあります。
一つ、単に制度や組織の整備が遅れていること、
二つ、部署をこえた議論がなされていないこと、
三つ、市としての大方針が明確にされていないこと
この3つにだいたい集約されます。
制度や組織の整備が遅れているのであれば、その制度や組織を整備すればすむはなしです。部署を超えた議論がなされていないのであれば、関連する局長どうしで議論をすればすむはなしです。市としての大方針が明確にされていないのであれば、担当している局長がきちんと市長に説明した上で、市長にアナウンスしてもらえばすむはなしです。
このように、この議場におられる当局の理事者の責任は大きいと思います。
もっと市長自らが政策方針を明確に自信をもって明確な主張をしてくれれば現場で解決しやすくなる課題もたくさんあります。
もっと局長どうしで議論がなされさえすれば解決する課題はたくさんあります。
みなさんが議論しなければ、課題は現場にあるままです。
しかも、彼らは自分の分掌や権限を越えた仕事はできないわけですから、市としての明確な方針のアナウンスや、他部局の支援や、制度上の整備をしてやらずに、ただ現場職員にその課題解決を押しつけるのは、丸腰で現場職員を戦場に出すようなものです。
みなさんだって、初めから局長や特別職ではなかったはずです。現場にいるときには、もっと局長が責任をもって後押ししてくれればいいのに、もっと局長が市長に提案してくれればいいのに、もっと局長が他の局に掛け合ってくれればいいのにと、思っていたはずです。
今日の提案のほとんどは、一人の課長や部長の努力で実現するものではありません。でも、政策調整会議のメンバーで議論してくれればじゅうぶんに実現するはずのものばかりです。
私は、現場で課題解決のために日夜精勤されている職員に敬意を持っています。
彼らの精勤を無駄にしないで欲しいのです。
局長が市長に提案することをひとつ躊躇したり、他の局長に議論を持ちかけることをひとつ躊躇したりすることによって、何人もの職員の努力が無駄になったり、一つの仕事をするのにえらく面倒な手続きが増えたり、要領を得ない市民の電話の相手をさせられたりするんだということを、慮ってあげて欲しいのです。
局長としてこの本会議場で議論させていただくのは初めての方も何人かいらっしゃいますので僭越を申し上げさせていただきました。前の局長たちでは無理だったことも、いまの局長たちならできると思っています。
いまこそ、局長のみなさまは、ただ単にその部局の責任者というわけではなく、市長とともに西宮市の課題に、全庁的な観点から対応していく経営陣だとの認識を新たにしていただきたいです。
みなさんがさらに一歩踏み込んだ議論をしていただくことによって、職員の精勤を、西宮での社会正義実現につなげてあげて欲しいと要望いたします。






