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今村岳司/いまむらたけし】
西宮市議会議員4期目 1972年、西宮市生まれ。 甲陽学院高・京都大法学部卒■浜学園講師・リクルートを経て99年、市議トップ当選(26歳)

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2011年9月

小学校校庭の活用に関して

オトナに邪魔されず、子供だけで遊べる環境が必要

 昨今、変質者による子供を狙った事件の増加や、何かとあれば自己責任を棚上げして行政や学校を訴えるような社会的モラルの低下、空地の減少などによって、子供だけで自由に遊べる環境が減ってきています
 西宮市次世代育成支援行動計画のニーズ調査の中の「放課後の過ごし方について、どのようなことを望みますか。」という調査項目について、「学校の校庭(校舎)等で自由に遊ばせたい」という項目が、低学年で50.2%と1位、高学年で39.3%と2位に挙げられており、子供だけで安心して遊べる環境が、住民の大きな要望であることは、明確です。これは、これまでにも多くの議員が問題として提起してきたことでもあります。

 現在の放課後の校庭の活用実態はと言えば、下校時刻のおおむね16時半までは校庭で自由に遊べますが、以降の校庭の利用は基本的に認められていません。17時に警備が閉門し、そのあと19時半に施錠するまで施設内を警備しています。
 一方で、下校時刻以降の子供たちが公園に行っても、そこには「ボール遊び禁止」などと窮屈なことが書かれていたりします。そんな彼らに、日の暮れるまで思い切り無茶をして遊べる環境を用意してあげたいという思いで、この質問をいたします。

 もちろん、そのためには児童館や学童保育などの事業もあるわけですが、私は、子供には子供だけで遊べる環境が必要だと思っています。

 私は、オトナが介入してくるところに、子供のクリエイティビティは生まれないと思っています。
 自分たちの子供の頃を振り返っても、自分たちが遊ぶときに、近所のオトナや先生は邪魔でしかありませんでした。自分たちで遊ぶまえにまずはオトナを追い払わなければいけないし、何か口を出してきたら喧嘩をしなくてはなりません。子供にそのような面倒を押しつけるのはかわいそうです。オトナのそばでは、子供は逞しく育ちません。
 往々にして親が子離れできていないのと同じで、オトナが子供離れしてあげなければいけません。多くのオトナは子供好きですが、多くの子供はオトナ嫌いなのです。子供の頃の記憶をよみがえらせてみてください。仲間や好きだった女の子の顔は浮かんできますが、オトナなんて誰も出てきません。

 オトナは、子供が安全に遊ぶための環境だけを確実に整えるにとどめ、彼らの遊びに口出ししないようにしなければなりません。

学校の校庭を子供に開放してあげたい。

 そのためには、子供だけの場所であるはずの学校の校庭が、もっと子供たちの自由な遊び場として活用されなければなりません。
 とはいえ、安易に「子供のために校庭を開放してあげてくれ」と一方的に学校に要求するだけでは、学校の管理者である校長や教育委員会の業務と責任ばかりが増えてしまい、課題は解決しません。ただでさえ教育現場での課題の増加に対応せざるを得ない校長にとって、近年重要性を増してきた学校施設の安全管理という問題は非常な重荷です。
※これまでこういう提案が実現してこなかったのは、こういう学校現場の情況を慮らずに一方的に学校に対して要求をしてきたからだと思っています。

「単に校庭を開放するだけ」というシンプルな施策を実現するためには、校長から教育委員会へ、教育委員会から市長部局へ、つまりは長による市全体での対応へと、問題解決主体を移していく必要があります。つまり、一点目の質問で挙げたこととも密接に関わりますが、「学校の管理」という概念を、教育に関するソフトの管理は教育委員会、ハードの管理は市長部局や指定管理者などに分離させることを提案します。

 例えば、学校施設の管理を指定管理者に委託することも考えられます。学校教育法では学校施設の管理者を限定しているため、単純な指定管理者制度の導入は法的に議論があるかもしれません。しかし、一宮市立学校施設使用条例では、「プールを市民に開放する場合において指定管理者制度を導入できる」という記述があります。また、八王子市では、学校施設を活用した学童保育事業に関して、指定管理者制度を活用しています。

学校教育法
第一章 総則 第五条
 学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定のある場合を除いては、その学校の経費を負担する。

一宮市立学校施設使用条例
(指定管理者)第7条
 教育委員会は、施設のうちプールを市民に開放する場合において、その管理運営上必要と認めるときは、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者(以下「指定管理者」という。)にプールの管理を行わせることができる。(平17条例168・全改)


 また、地方自治法153条に基づく事務委任や、補助執行、もしくは、学校施設の目的外使用などを適用して、市長部局に学校施設の管理をさせることも可能かもしれません。
地方自治法
第百五十三条
 普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部をその補助機関である職員に委任し、又はこれに臨時に代理させることができる。

 もしくは、指定管理者に任せている学童保育の業務範囲を拡大し、下校時刻後の校庭の最低限の安全管理も請け負うようにすることも考えられます。瓦木小学校で実施されている教育委員会所管の放課後こども教室と、学童保育や児童館、移動児童館などの健康福祉局が所管している事業を再編し、一元化することによって、校庭の解放も事業として実現するのではないかと考えます。
 このように既存の制度も工夫すれば、下校後の校庭を小学生に開放することが可能ではないかと思っているのです。

 以上のような提案に基づいて質問します。
 ひとつ、学童保育や児童館・移動児童館などの、健康福祉局こども部の事業を再編し、校庭の公園的な解放まで含んで事業化することはできないか。
 ふたつ、放課後の学校の施設管理の課題に関する教育委員会・学校の事務負担を軽減した上で、校庭を小学生に開放するための制度の整理はできないか。

以上、お答えください。

答弁

・健康福祉局が所管する学童保育と、教育委員会が所管する「放課後子ども教室」は、国の方針においても、一体的あるいは連携して実施するものとされている。連携方法について研究していく。

・小学校校庭尾活用した事業についても、合わせて検討する必要がある。

・今後、子ども施策に関連した諸課題に取り組むために、組織体制についても検討していく。

放課後の小学校校庭を活用した事業については、「西宮市学校施設の目的外使用に関する規則」の一部改正等によって、教育委員会が包括的に校庭使用を認め、事業主体と各学校が利用調整の上、柔軟な実施が可能となるよう検討していく。

前向きな答弁を受けての意見
 〜偏屈なオトナから子供を守ってあげてください。

 これまで、児童育成に関する事業が、福祉と教育委員会に分断されてきたことによって政策の重複や、意志疎通不足とセクショナリズムによる政策齟齬が問題となってきました。
 学校と学童保育は別だという建前のせいで終業後の児童が一度校門を出てから学童保育施設の門をくぐるとか、校庭で放課後遊ぶ児童は、一度帰宅して「下校」を完了させてから遊びに来なければならないとか、子供目線から考えたらどう考えてもおかしなことが、多々、放置されてきました。
 事業の一体化を検討していただくことによって、行政側の都合ではなく、子供の視点からの政策推進が可能となることを要望いたします。

 当局との議論の中では、一元化したいな、とか一元化は難しいかなとか、それでも連携は強化したいな、とか、いろいろおっしゃっていました。
 一元化であっても、連携であっても、そんなの子供にとってはどっちでもいいことです。事業の担い手が教育委員会であっても福祉でっても、それも子供にとってどっちでもいいことです。要は、子供から見たときに、課題が解消されておればいいわけですから、検討を進めてください。

 次いで放課後の校庭使用に関してです。素人ながらいろいろ知恵を絞ってみましたが、当局から「学校施設の目的外使用」という技術の活用による課題解決の検討を答弁いただきましたので、期待したいと思います。これも、どんな技術を使っていただこうが、それは子供にとって、べつにどうでもいいことです。当局が解決しやすい方法でいいので、ご検討いただければと思います。

 夕方、公園の隅に数人固まってゲーム機を弄っている子供をみていると、とても残念な気持ちになるのです。どう考えても、あんな子供たちが強く美しいオトナになるわけがないです。
 できるだけ早い時期に、西宮の校庭で、日が呉れるまで泥だらけ傷だらけになりながら、野球やサッカーや鬼ごっこをしている子供たちが見られるようになることを、期待しております。

 もし実現したならば、きっと学校の周囲から苦情も来るでしょう。遅くまでうるさいぞ、と。
 しかしピシャッと言ってやってください。「あなたがそこに住むより前からそこに学校はありました。学校から子供のこえがするのは当たりまえ。いやならばあなたが引っ越してください。」と。
 何も、危険がないか巡回することだけが子供を守ることではありません。子供がのびのびと育つことを阻害する偏屈なオトナからも子供を守ってあげてください。

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