■profile
今村岳司/いまむらたけし】
西宮市議会議員/3期目 1972年、西宮市生まれ。 甲陽学院高・京都大法学部卒■浜学園講師・リクルートを経て99年、市議トップ当選(26歳)

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2010年6月

西宮市議会の議員定数は45人→42人へ。

 2010年6月定例会で、「西宮市議会議員定数条例の一部を改正する条例制定の件」という議案を成立させたことを以て、議員定数削減に成功しました。
 現行45人が、来春の改選からは42人になります。

2010年6月定例会までの歩み

 この「議員定数削減」は、私にとっては、(きっと他の多くの議員にとってもそうですが)4年をかけた悲願でした。
 2006年の12月定例会で、「議員定数削減」の議案は、我々の会派(蒼志会:現在のにしのみや未来)・公明党・にしまちネット(現在は消滅・木村議員は現在にしのみや未来所属)の3派が賛成しましたが、賛成少数で否決されました。  議員定数は削減できなかったのです。

 2007年の市議会議員選挙を経て、私は会派幹事長・議会運営委員会副委員長になったとき、「どうやってこの4年で議員定数を削減するか」をまず考えた、といっても過言ではありません。

 まずは、会派間での議論をするときに、「全会一致の法則」という悪しき慣習を潰すことから始めました。
 当時の議会は、議会のルールを変えるにあたって、「前回一致でなければならない」という暗黙のルールがありました。要は、自分の会派に都合が悪いことがあったときに 拒否権を発動できる、というルールです。これでは、あらゆる改革が不可能になってしまいます。現実的には共産党が「全会一致のルール」を持ち出しては、改革を止める、ということが日常化していました。
 私は、これをやめさせるために、「全会一致のルールが壊れた」という既成事実をつくることを考えました。
 会派の主張のうち、通らなくてもいいと思ったものに関して、敢えて拒否権を行使するのではなく、「多数決で決めてくれ」といって多数決に持ち込み、「多数決で負けた」という実績をつくっていきました。

 私は2008年の6月定例会で議会運営委員会委員長になりました。そして、2008年6月定例会で議会改革特別委員会を立ち上げました。
 このときも共産党は大反対しました。改革委員会をつくれば、そこで議員定数削減が議題になるからです。
 彼らは全会一致の原則を盾に反対しましたが、議案として提出してしまえば、原則も何も通用しません。共産党は、議会で遅延行為をするなど、最後まで抵抗しましたが、結果的に、多数決で議会改革特別委員会は設置されることになりました。共産党が参加しようがしまいがどちらでもいいというつもりでしたが、共産党も結果的には参加することになりました。

 2008年度の議会改革特別委員会1年目は、あえて議員定数の議論を避けました。
 定数以外の改革案件に関してきちんと成果を出していくこと、改革委員会を速いペースで定期的に開かせること、共産党も議論に参加させて逃げられないようにすることを優先しました。さらにいっぽうで、自分たちの意見が通らないものに関しては宥和にはのらず、「多数決によって負ける」という実績を積み重ねて、「改革委員会には全会一致の原則などない」ということを徹底していくことにしました。

 2009年度には議会改革特別委員会委員長になりました。私はこの自分が委員長をしている1年でなんとしても定数削減に結論を出すことにしていました。
 まずは委員長としての権限で、議論すべきアジェンダの整理をしました。そこでまず、議員定数についての議論の期限を決めることにしました。期限が決められていないと、これまでの経緯では「拙速に決めるより議論を続けよう」などといって有耶無耶に棚晒しにされる危険性が高かったからです。
 2009年8/14の改革委員会で、「2010年6月定例会の議会役職改選まで議論し、それ以降は議論しない」ということを全会一致で決めました。
 別に、6月でも9月でも12月でもよかったのです。期限さえ決まれば。
 ただ、定数削減に賛成する側の足並みのこともありますから、できるだけ早いほうがいいと思っていました。選挙が近づいて尻に火がついてきたら、定数削減に尻込みする議員もでてくるだろうからです。

議会改革特別委員会での論点整理

 それいらい、丁寧に議論を整理し続けました。
 例えば、「税金の無駄だから議員を減らせ」という意見に対して「市民の意見を広く取り入れるために議員を減らすな」という反論をしても、それぞれの立論の根拠が異なっているため、永遠に結論が出ない議論になってしまいます。
 そのため、まず削減派・維持派のそれぞれに自由に立論してもらい、そのなかから、それぞれの立論根拠を抽出し、次いでそのそれぞれの立論根拠となっている論点に関して議論をする、というふうに委員会を進行することにしました。

削減派からは
・現実的に欠員が出ているが問題がないため削減すべき
・コスト減のため削減すべき
・他市の原因情況や社会情勢を鑑みて削減すべき

現状維持派からは
・多様な意見を反映させるために削減すべきでない
・地方分権の進展で議会の役割は増大するため削減すべきでない
・約1万人に1人の議員くらいが適正なので削減すべきでない

というのが主な論点でしたので、それぞれの6点の論点に関して、議論をすることにしました。

 といっても、ご覧になっていただいておわかりのように、現状維持派の根拠は、それぞれ、全く論拠としては脆弱です。それもそのはず、削減反対など、ようは自分が落選したくないだけなのです。
(なんと「議員特権をなくす」などといって議員になってきた女性オンブズマン議員は自ら「定数が削減されれば、私は落ちてしまう」などと発言しておりましたが…)
 それもそう言ってしまえば元も子もないので、1年かけて議論につきあうことにしました。

■「多様な意見を反映させるために削減すべきでない」への反論

前回(h19.4.22)の市議会議員選挙
有効投票数・・・・144141
有権者数・・・・・364110
棄権・無効票・・・219969
落選者への投票・・13846
43〜45への投票・・5552

 いずれにせよ、22万人ぶんの意見は反映されていない。議員定数を削減することによって「反映されなくなる」とすれば5552票ぶん。いずれにせよ落選者への投票13846、何よりも棄権と無効票の22万は拾えていない。むしろ、「定数を削減することによって反映されなくなる意見」が「42〜45位への投票者」とするならば、それをなくすためには、立候補者全員を当選させなければならなくなってしまい、それはもはや民主主義ではない。
 そもそも、特別地方公務員である議員は、日本国憲法15条2項「にすべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」にあるとおり、自らに投票した人の意見の代弁者であってはならず、西宮全体への責任を持つべき存在である。人数を減らしたことによって多様な意見が反映されたりされなかったりするとすれば、それは西宮市議会議員が憲法15条に則った活動をしていないということになり、それは問題がある。
 そもそも、「多様な意見の反映」は地方自治法に議員の職責として規定されてものではない。それを要求するならば、それは市民参画と協働の推進によって進められるべきものである。
 そもそも、議員は自分に投票に来たすべての人の意見を反映することができるか。否、できない。しようとしているか、否、しようとすべきですらない。


■「地方分権の進展で議会の役割は増大するため削減すべきでない」への反論

 地方分権の進展にともなって議会の役割がどう増大するのかの論拠が不明確である。いずれにせよ、直接的に増大するとすれば行政の役割のほうが顕著であること考えられる。
 また、増大するとするならば、現在の議会を顧みるのであれば、人数の維持や増員によってなされるべきではなく、議員の能力向上によって対応すべきである。現状で人数を維持したり増員したりしても、増大する役割に対応できるという論理は、現実的でない。


■「約1万人に1人の議員が適正なので削減すべきでない」への反論

芦屋市 人口9.4万人 議員21名 4476人@議員1
神戸市 人口154万人 議員69名 22319人@議員1
横浜市 人口365万人 議員92人 39674人@議員1人
 そもそも「1万人@議員1人」というものに論理的根拠は考えられない。そもそも西宮市は人口が42万→39万→48万となっていっている。増減させるべきだというのか?そもそももし@1万人というのであれば、維持ではなく、48名への増員を主張すべきではないか。

ということで、現状維持派の論点は容易に論破できるものばかりでした。
定数削減の側の論点も補強しておきますと。


■「現実的に欠員が出ているが問題がないため」について。

 他の選挙への立候補による欠員、議員の志望による欠員で、定数45名のところを、42名になっておりました。何の問題もなし。


■「コスト減のため」について。

 議員1人あたりにかかる経費は1600万円。
 手取りで約1000万円。それに加えて政務調査費が180万円。
 この金額から、生活給的な可処分所得に加え、政治活動にかかる経費や選挙にかかる経費を捻出しなくてはならない。政務調査費はあくまで政務調査活動にかかる経費であって、これらと混同されるべきではない。
 実際にこれ以下の金額で充実した政治活動を行おうと思えば、献金を受けることができる人、他に収入のある家族がいる人、自分で選挙活動の経費を出さなくていい人しか選挙に出られなくなる。それでは、専業で議員活動を行うことはできなくなる。議員は、地方自治法に要求されている職責を果たそうとするならば、高い専門性と、充分な時間を議員活動に割けることが要求されるべきであるため、専業であることが要求されるべき。
 ただ、一方で、行政側も財政削減に取り組んでおり、また、さらなる財政削減を議会からは求めていくべき。そのなかで、議会経費を削減する必要があるとすれば、もしくは、議会の新たな取り組みのために必要な経費を捻出しようとすれば、それは定数削減によって捻出すべき。
 一方、政調費の適正な執行、議員報酬のありかたについても、議会改革特別委員会のアジェンダとして鋭意議論中である。


■「他市の原因情況や社会情勢を鑑みて」について。

 べつに他市に倣う必要はありません。しかし、現実的に、減員している他市を紹介してみると…。

西宮 人口48万:46(地方自治法による法定上限)→45(実際の議員定数)
<人口が近似>
川口 49万:46→40
市川 46万:46→42
倉敷 47万:46→43
枚方 41万:46→34
<近隣>
宝塚 22.5万:38→26
芦屋 9.3万:30→22

 それに、多くの政党が議員定数削減を掲げて選挙もやっており、広い民意といって過言でないでしょう。


6月定例会での議案提出へ

 こうした議論を踏まえて、2010年5/17に各委員が結論を述べ、意見の一致が見られず、議会改革特別委員会での議論はこれを以て終了、ということを全会一致で確認しました。

この時点で「議員定数を削減すべし」と訴えたのは、にしのみや未来、公明党、自民党系の会派の3つ、「議員定数を削減すべきでない」と訴えたのは、 民主党や社民党などでつくった会派・共産党・オンブズマンなどの3人の女性議員の会派・3人の男性議員でつくった会派でした。

 ちなみに、当初予定していた「2010年6月定例会での役職選挙まで」という日程としてはあと「5/25」に一回遺しておきました。これは後で「まだ議論が不足している」という意見に対して、「ならば、なぜまだ一回遺されていたにもかかわらず 議論継続を訴えなかったのだ」と反論するために、戦略的に遺しておいたものでした。

 6月定例会には行ってすぐ、にしのみや未来と公明党と自民党系会派の3派で、議員提出議案の準備を開始し、3派が納得できるところで「45→42への3名定員減」という議案を提出することにしました。
 また、議員定数削減反対派から切り崩しができないように、議案提出者として、あらかじめ3会派の全議員が署名した状態で提出することにしました。これで23人とすでに過半数であるため、当然、この時点で、順当にいけば成立、ということになります。

 議案を提出して以降のあらゆる妨害行為を想定した対策もすべて調査しました。
(たとえば、委員会出席拒否や牛歩戦術など)
 まず提出しようとしたところ、民主党系会派から出ている副議長が議案の受理印を拒否するという小学生のような嫌がらせをしてきました。
 民主党系会派の議長経験者からの入れ知恵だったようですが、これは想定外ながらも、このようなことが法的にできるわけもなく、また、議長はうちの会派から出しておりますので、なんとか議案は俎に載りました。

 議会運営委員会の場では、議員定数削減に反対する会派から、主に「全体に相談なく議案が出てきたこと」に対して不満が出ました。
 しかし、「改革委員会で根拠まで示されて定数削減に反対された会派に共同提出を呼びかけられるわけがない。」で反論完了。

 共産党は、「多数の横暴だ」というようなことを主張した上で、新聞報道に漏れ出たことを取り上げて、「定数減の目的はコスト減か」とやたら訊いてきました。
 これは共産党が対抗措置として対案を出してくるための論拠を取りに来ている、と判断しましたので、定数削減の目的・理由に関しては、あくまで「改革委での一年間の議論を踏まえたもの」と言うに留めました。彼女は私に「コスト減のために定数減すべき」と言わせようとしていたようですが、そんな罠にかかる私ではありません。

 ちなみにここで自称市民派女性議員が、「改革委を5/17に傍聴したがとても雑駁で 『しっかり議論したとは言えない』」と言い出したものだからたいへんです。1年かけて議論してきた議論の1回ぶんだけをきけば、当然じゅうぶんだと思えるわけもなく、それは、改革委の委員として出ている別の自称市民派女性議員が、会派に議論を報告していないだけであり、幹事長である自称市民派女性議員が、議会改革特別委員会の報告書を読んでいないだけであり。
 削減反対派の会派からも「一年真剣に議論してきたことを『雑駁』とは何ごとか」と発言の取り消しを求める意見も出るなど、くだらないことで時間を取られる一幕もありました。

本会議で提案理由を説明

 そんな議会運営委員会を経て、私は提案者を代表して、議案の提案理由の説明をすることになりました。


 ただいま議題としていただきました議員退出議案第11号、西宮市議会議員定数条例の一部を改正する条例制定の件につきまして、提出者23名を代表いたしまして、わたくしから提案理由の説明を申し上げます。

 このたび提案する議員定数条例の内容は、現行45名を3名減じ、42名とするものです。

 議員定数に関しては、昨年より、議会改革特別委員会でじゅうぶんな議論を重ねてまいりました。

 過去の議員定数の議論では、たとえば一方が財政効果の観点から減員を論じることに対して、減員に反対する側が「多様な意見を反映するために減員すべきでない」と反論するなど、論点がずれているために、適切な議論ができないという情況がありました。この反省をふまえ、議会改革特別委員会では、それぞれの論点に関して丁寧に立論と反論と結論をつけることによって、減員すべきという意見、減員すべきでないという意見、それぞれの立論根拠を明確化することを目指しました。

 7月31日に各派からその時点での会派意見を申し上げていただいた上で、8月14日に、議会改革特別委員会での議論の期限をこの6月定例会の役職選挙までとすることを全会一致で確認し、10月から議論を開始しました。
 11月9日に再立論をしていただいたうえで、11月18日、11月25日をかけて、論点の整理と確認をし、そのうえで、1月7日に西宮市議会で過去なされてきた議員定数に関する議論の確認をしました。1月18日、2月5日、2月15日、3月8日、4月15日、4月26日にかけて、減員すべきと立論する側の主な根拠3点、減員すべきでないと立論する側の主な根拠3点に関してそれぞれ議論しました。
 我々減員すべきと主張する側は、3回に於いて減員すべきだという立論を論理的に証明し、3回に於いて、減員すべきでないと主張する論点に対して論理的な反証を行いました。
 それをふまえて、5月17日、それぞれの会派は議員定数に関する議論の締めくくりとして、半年の議論をふまえた結論をそれぞれに行い、意見の一致の見られなかったことを確認しました。当初決めていた6月定例会での役員選挙までに、あと一回を遺して、議会改革特別委員会での議論は終了いたしました。

 さて、このように、これまで1年に亘って、議会改革特別委員会において全員で確認していた議論の期限まで、非常に丁寧な手続きを経て議論をしてまいりました。その精力的な議論を踏まえると、継続的な議論の必要性、削減派と現状維持派の歩み寄りはあり得ないと判断しました。そのため、議論の終了を請けて直ちに結論を出すべきだと考え、今回、本定例会に条例改正を提案した次第でございます。

 以上、このたびの議員提出議案第11号、西宮市議会議員定数条例の一部を改正する条例制定にあたっての、提案理由の説明とさせていただきます。

 何卒議員各位におかれましては、提案趣旨にご理解賜り、提出者23名以外でもご賛同いただけるかたにはご賛同いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。


 ポイントは、一言も具体的な削減の理由を提案理由の説明で述べなかったことです。
 述べれば、そこは相手の反論の対象となり、また、対案の根拠となるからです。あくまで「改革委での充分な議論を経たうえでの提案だ」と主張しました。

共産党の対抗措置と反対討論

 それに対して、共産党は、「報酬削減・政調費削減」の議案を出してきました。
 これは先述のとおり、私が提案理由の説明として「コスト減」を言うと思っての対案だったのでしょうが、こちらとしてはじゅうぶん想定していたことであり、私が「コスト減のための削減提案」とは言っていないため、単なる突飛な議案ということになってしまいました。
 それに、報酬の問題、政調費の問題は、議会改革特別委員会で鋭意議論中であり、議論中のものを突然議案として出してくるようなことは、我々の議案に対して「突然の議案の提案だ」とか「民主主義のルールから言ってもたいへん問題がある」と共産党が言ったことが、「天に唾」となって帰ってきてしまうということになりました。
 それを踏まえて、共産党の議案への反対討論も私がいたしました。


 議員提出議案第12号「西宮市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当支給条例の一部を改正する条例制定の件」、並びに、議員提出議案第13号「西宮市議会政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例制定の件」、この両議案に対し、議員提出議案第11号の提出者全員を代表して、反対の立場から討論させていただきます。

 反対理由は、明確です。この両議案が提案の対象としている議員報酬及び政務調査費に関しては、現在議会改革特別委員会で熱心に議論中の案件であります。議会全体で真剣に議論している中途の案件に関して、結論も出されないうちに唐突に自分たちの意見をこのようなかたちで議案として提出するなどということは、断じて許し難い、というのが理由です。

 私は、これまでの一年間、議会改革特別委員会の委員長を仰せつかり、委員の皆様に対して真剣な議論にご協力いただいた身です。そして、これから一年も、引き続いて議会改革特別委員会の委員長を仰せつかった身であります。議会改革特別委員会の委員のコンセンサスを得ておりませんので、「議会改革特別委員会を代表して反対討論をいたします」とは申し上げられませんが、委員の皆様をはじめ、議会事務局にも、ハードなスケジュールでの議論、またそれに対する準備などにもご協力いただいている私は、この役職を預かる身として、この両議案に反対しなくてはなりません。
 数多くの課題に対して集中的に議論をしていくなか、一定の結論を出したものもあれば、議論中のものもあり、また、論点としては抽出しておりながら、優先順位の関係でいまだ手を付けていないものもたくさんあります。数多くの案件を、ひとつひとつ、丁寧に調査し、議論をしていく中で、西宮市議会の改革を進め、市民の負託に応えうる議論の品質の高い議会にしていこうというというのが、一昨年に設置された議会改革特別委員会の目的です。
 その目的に関しては、西宮市議会全体のコンセンサスが得られていると、このときまでは思っておりました。そして、その議論に対して、西宮市議会全体が取り組んでいこうとしていると、このときまでは思っておりました。一部の議員に裏切られたことは、非常に情けない気持ちですし、これまで何のつもりで議会改革特別委員会の議論に参加していたのか、と問いただしたいくらいです。

 共産党の野口委員は、6月24日の議会運営委員会に於いて、我々が提案した議員提出議案第11号に対して、「突然の提案だ」と仰いました。そのうえで、「今回のやり方というのは、ちょっといままでの民主主義のルールということから言っても、たいへん問題があるんじゃないか、と思います」と言いました。
 その言葉を、ここでそのままお返ししよう。いかに支持者向けのパフォーマンスといえども、このようなやり方というのは、議会改革を推進しようという西宮市議会全体の態度に対する非常な侮辱です。

 まず、議員報酬に関しては、平成20年9月5日の議会改革特別委員会で初めて本格的な議論が交わされました。他市の状況に関して、議員報酬というもののありかたについて、その議員報酬というものが何に対して給付されるべきものなのか、ということに関して、大いに議論が交わされました。そのうえで、平成20年9月19日には、議会事務局より、平成19年4月19日の都道府県議会制度研究会の最終報告を初めとした大量の調査資料を提出していただき、その説明も受けました。そのうえで、平成21年7月10日の議会改革特別委員会に於いて、「議員報酬に関して」という議論の中でも、「議員が逮捕・起訴された場合の議員報酬の支給の是非について」から議論をしていこうということが、全員で確認され、それ以降、この案件に関しての議論が続けられています。
 この経緯を共産党議員団から出ていた委員はお忘れか。また、会派へのご報告は怠っておられたのか。

 政務調査費に関しては、平成20年度政務調査費に関する住民監査請求における監査委員の意見・要望にあった指摘を元にした議論を続ける中、本年2月15日開催の議会改革特別委員会に於いて、平成22年12月を目途に政務調査費の手引きを作成することを確認しました。金額ではなく、適正な執行を保証するルールづくりこそが、この分野に於いて求められるべき改革なのだ、との委員会の総意だったと思っております。
 この経緯を共産党議員団から出ていた委員はお忘れか。また、会派へのご報告は怠っておられたのか。

 このように、両議案が提案の対象としている案件は、この西宮市議会に設置された議会改革特別委員会に於いて、鋭意議論中の案件です。議会改革特別委員会は、これまで同様の真摯な議論によってこれらの課題に対しても、議会全体としての答えを出していく態度にあります。そのため、このように唐突かつ一方的に提案された議案に対しては反対すべきと考えます。
 西宮市議会がいまこの議案を否決したとしても、何ごともなかったように、議会改革特別委員会は、この案件に対して議論を続けます。その結果として、先でこの議案の提案するような結論を我々議会が出すかもしれません。しかし、それは議論を経てなされるべきことであって、議論進行中の案件に関するこのような身勝手な行為を許すことは、現在の真摯な議会改革特別委員会の取り組みを侮辱する行為です。
 議員提出議案第11号は、1年間に及ぶ議会改革特別委員会の議論を経て、我々は提案しています。それに対する対案として提出されていますが、私は、この議案じたいを、議員提出議案第11号への対案としては到底認めがたいと思っております。
 そもそも、提案理由の説明に於いて、私は「議会経費を削減するため」とは一切申し上げておりません。一年間、多くの観点から議論をしてきた経過を踏まえて提案すると、申し上げました。
 議員定数の議論を始めたばかりの昨年7月31日に、私が一方的に議員定数の削減を求める議案を提出したとしたならば、あなたたちはどのような態度を取っただろうか、想像してみればよろしかろう。

 最後に、共産党杉山氏の提案理由の説明の中で「日本は民主主義を経験した時間が短いため民度が低いということは否めない、これは議員、候補者、有権者にも言えることだ」という発言がありました。(議事録が出たらぜひご参照ください)
 いまのフランスに、フランス革命を経験したフランス人もいなければ、いまのイタリアに、ローマの民主制を経験したイタリア人もおりません。我々日本人も、フランス人やイタリア人も、等しく、生まれたときには普通選挙が施行されている社会に生まれた人間です。それを、日本人が民主主義を経験している時間が短いため、民度が低いなどとは、なんという侮辱か。
 主権者であり、この西宮市議会の存立の根拠でもある西宮市民が、議論における一般的なルールすら理解できない議員に「民度が低い」などと言われる筋合いはない。

 このように西宮市議会の議会改革の取り組みを侮辱し、さらには主権者である西宮市民に対して民度が低いなどと侮辱するような今回の議員提出議案は、まともな議論も意義もない支持者向けの軽薄なパフォーマンスです。議会改革に向かって丁寧な議論を続ける西宮市議会を冒涜する態度です。

 議場の皆様に対しても申し上げます。何も畏れることなく、この議員提出議案12号及び13号に対して胸を張って反対していただきたい。
 特に、委員をお出しの共産党以外の会派の方には、議会全体で目的を持って設置された議会改革特別委員会に対する敬意によって、反対していただきたいと思います。

 以上、長くなりましたが、議員提出議案第12号及び13号への反対討論といたします。


本会議で議員定数削減の議案は可決

 この討論のあと、採決があり、議員定数削減の議員提出議案は可決されました。

 反対したのは、共産党と、なんと議員特権の廃止を訴えている自称市民派女性議員でした。
 もちろん、共産党の出してきた議案は賛成少数で否決されました。
別の自称市民派女性議員が議案への賛否を間違うというあり得ない失態をしていましたが、結果には影響ありませんでした。)

 これを以て、4年間の懸案だった議員定数削減は、達成されました。ほんとうはもっと削減したかったのですが、議会の多数決で可決するためのぎりぎりの数字で、まずは達成といいたいと思います。

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