■profile
今村岳司/いまむらたけし】
西宮市議会議員/3期目 1972年、西宮市生まれ。 甲陽学院高・京都大法学部卒■浜学園講師・リクルートを経て99年、市議トップ当選(26歳)

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2010年3月

市立中央病院について

 H21の行政方針に記載のあった「経営の健全化や地方独立行政法人化の検討に取り組んでまいります。」という記述が、H22の行政方針からは消えました。一方で、H22の行政方針では「施設の老朽化対策や耐震化、さらに立地の問題など諸課題を解決するため、総合的な観点から検討を進め、新年度には、今後の方向性を明らかにしてまいります。」とあります。いよいよありかたに関して当局が意志を示すときが来たといえます。

 今年度の一般会計からの繰入金は、昨年15.7→19.9億円。短期貸付6億をあわせて、25.9億の税金が新年度病院に投入されることになります。これは1世帯あたり約1万円以上にのぼる負担です。

 ファシリティマネジメントのところで述べたように、施設の課題もございます。耐震化するならば10億円、建て替えるならば約100億円近い経費が必要となります。建て替えたとしても、病院経営が黒字でない限り、その負担は返しようがありません。
 一方で、独法化に関しては、独法化後5年間経営安定する計画が存在することが国の独法化認可の条件ですが、現在の計画では独法化しても経営が安定するとは思えず、事実上H23の独法化は不可能だと言えます。

独立行政法人とは

 独立行政法人制度とは、各府省の行政活動から政策の実施部門のうち一定の事務・事業を分離し、これを担当する機関に独立の法人格を与えて、業務の質の向上や活性化、効率性の向上、自律的な運営、透明性の向上を図ることを目的とする制度です。
 総務省行政管理局では、独立行政法人の新設、目的の変更その他当該独立行政法人に係る個別法の定める制度の改正及び廃止に関する審査を行っています。

★独立行政法人通則法(平成11年法律103号)(抄)
第2条 この法律において「独立行政法人」とは、国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人をいう。

 ちなみに、独立行政法人通則法等の規定の中で、法人化には経営計画を主務大臣に提出した上で認可を受ける必要があることが定められており、このことから、法人化後5年間経営が安定する計画がなければ認可されないとされている。

 当局はH21から独法化の検討をはじめ、H23の独法化をめざしました。しかし、現状はかなり困難であることが見えてきております。当局は独法化を目指します、とは言っていますが、独法化できなければどうするのか、というのは未だに何も提示しておりません。H23の独法化を当初目指していたのですから、それが無理であればH23に何をするのかが明確にあって然るべきです。

 また、独法化にしても地方公営企業法の全部適用にしても、そのあとすぐに、70%にのぼる異常な人件費を抑えないのであれば、なんの意味もありません。

 独法化自体は、中央病院改革において、ゴールでも何でもないのです。これほど独法化云々に時間がかかるようなら、もし独法化しても人件費の抑制という思い切った政策はできないと思われます。

 そもそも、このような中央病院に関する課題は、今後の病院のありかたが依然、明確にされていないことが原因です。これは、都市管理と同様の課題です。都市管理に関する検討委の結果は「収益性ナシ・公共性アリ」でした。中央病院も同様でしょう。政治判断が遅れることによって問題が先送りされ、より悪化していることはまさしく同じです。

 公共性があると判断されても、それを担うべきは民間企業か、それとも税金による事業か、それは別次元で判断すべきことです。

 例えば、西宮には市バスはありません。民間事業者の交通網で公共性が担保されているからです。公共性があるからといって、それが即ち税金で事業を行うべきだという理由にはなりません。当局が、中央病院の担うべき役割があるというのであれば、その役割を、20億分の補助金を県立病院など他の病院に拠出することによって果たす、という方法もあります。行政が施設を抱えて事業をおこなうより、よほど機動的な対応も可能な政策だともいえます。総じて西宮には公立病院が必要な環境ではないとも考えられるのです。

■■■質問■■■

 現在必要なのは経営判断です。現在の「改革プランを推進しつつ独法化を目指す」という戦略にはもう限界があります。今後の病院のありかたについて、いつ政治判断がなされるのか、お答えください。

■■■答弁■■■

・さまざまな経営改善の取り組みを行ってきたが、抜本的な改善には至っていない
・採算性の低い分野については、民間病院での担い手が少ないこともあり、中央病院が担う必要がある
・中央病院の今後について、両副市長、関係局長等による病院改革推進委員会において「財源問題」「建替えや移転の可能性」「診療科目の見直し」「地方独立行政法人化の移行」を含めた総合的な視点から検討している
平成22年度中に今後の方向性について示したい

■■■意見■■■

 この問題に関しては、ずいぶん以前から指摘を続けてきました。H18年12月の質問では「ありかた検討委員会」の設置を要望しました。それをふまえて、H19は検討委員会で議論が行われ、やっとH20に入ってから「独法化を目指す」と明言され、H23の独法化を目指して、多額の税金投入が続けられてきました。

 しかし、現在、H23の独法化は極めて困難な状況にあります。以前から経営健全化計画を推進すると言っては目標達成できなかった、と繰り返してきたことを、また繰り返すわけにはもういきません。もはや中央病院に関しての「計画」は信用できないので、計画どおりいかなかった場合のオプションまでをご提示いただいて、やっと計画として認められると思います。今年、総合的な議論がなされるとのことですが、何らかの方針が出たとして、その方針通りの目標が達成できなかったときのオプションは、今度こそ提示してもらいたいと強く要望します。

 答弁の中にもあったとおり、施設面での方針は、今後の財政運営に大きな影響を及ぼすだけに、明確な方針が出されることを期待しています。

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