2010年3月
市政運営全般ついて
市長機能について
H22年度当初予算と行政方針以外にも、西宮都市管理株式会社の処理の問題、市立中央病院の今後のありかたについての問題など、高度な政治判断が要求される課題が山積みになっております。
12月定例会は、地方自治法152条1項に基づき副市長が市長職務代理者として市長業務を行いましたが、「職務代理者」として制度上想定されているのは、明らかに、政治空白をつくらないための緊急事態対応であり、政治判断は当然、選挙で選ばれた市長によるものでなくてはなりません。それでなくては民主主義とはいえないからです。
| □地方自治法 第152条1項 普通地方公共団体の長に事故があるとき、又は長が欠けたときは、副知事又は副市町村長がその職務を代理する。この場合において副知事又は副市町村長が2人以上あるときは、あらかじめ当該普通地方公共団体の長が定めた順序、又はその定めがないときは席次の上下により、席次の上下が明らかでないときは年齢の多少により、年齢が同じであるときはくじにより定めた順序で、その職務を代理する。 |
市長は1月14日に退院し、それ以降市長の任に復帰されておりますが、高度な政治判断が要求される案件を、適切かつ迅速にこなしているのか、疑懼の念を抱いております。市のWEBサイトに掲載されている政策調整会議のアジェンダを見ても、喫緊の政策課題に関する踏み込んだ議論がなされているようすもなく、市長コメントでも、総じて具体的な議論をしておりません。ありきたりで抽象的な文言があるのみです。
| □政策調整会議の議論 ・1/18 市長出席なし ・2/1 3月定例会日程、さくらやまなみバス利用実績、ハイチ地震兵庫県義援金、 地球温暖化対策地方公共団体実行計画、にしふれネットショップ 市長コメント:市長査定、国会の予算、地方分権 ・2/15 タウンミーティング、市役所エコ推進会議 市長コメント:3月議会、冬季五輪 |
1月14日の退院のあとの1月15日に市のWEBサイトに記載された「市長メッセージ」では、「退院後は、今しばらく自宅にて体調を整えたいと存じますの で、完全復帰には少し時間を要しますが、平成22年度予算編成や行政方針の策定につきましては、責任を持って取り組んでまいります」とありました。退院が1月14日で、そのあと自宅で静養され、1月20日に登庁し、そのあと2月16日には予算案が議会運営委員会に提示されております。この間、非常に日数も少なく、どのような取り組みをなされたのかが非常に疑問です。
■■■質問■■■
1.行政方針について
いつどうやって書き上げたのか、ご説明ください。
2.当初予算について
2/1の庁議の報告によると、予算の市長査定について、「平成22年度予算の市長査定を先月20・21日に行いましたが、市税収入の大幅な減収を踏まえ、大変厳しい指摘をいたしました。」とあります。具体的にどのような指摘をしたのかお答えください。また、この市長査定において、市長が市長の意志によって歳出予算を増額させたものはどのような案件か、減額させたものはどのような案件か、また、その増減の判断材料となったものは何なのか、ご説明ください。
■■■答弁■■■
1.行政方針について(市長答弁)
・実施計画の策定時期から下地づくりをはじめ、予算編成作業と平行しながら練り上げたもの
・職務復帰した後、本格的に取り組み、6回にわたり副市長などと意見を出し合い
・作成の過程では、厳しい財政状況を踏まえて対処することと併せ、安全で安心して暮らせるまちの実現、子育て環境の充実、環境問題への対応、地域産業の振興などを重点的に表すよう、指示した。
2.当初予算について
・市長公約についても聖域とせず、予算要求全般について見直し、可能な限り経費を削減するよう等の指示
・内部管理経費の削減や新たな財源確保をするよう指摘
・特別職等の給料の減額指示
・財源確保の面から土地の売却について可能な限り捻出する指示
・私立幼稚園就園奨励助成金につきましては、国の制度変更により負担増になる階層の方について市の独自助成を行うことや観光推進のために外部人材を登用すること等の指示
■■■意見■■■
市長は昨秋からすでに体調不良で重要な会議はほとんど欠席されております。政策調整会議での「市長コメント」も一貫して「挨拶と激励」か「催事に関するもの」となっており、重要な政策課題に対する経営意志などはほとんど見られません。重要課題に関する議論の進捗報告も少ないです。新聞に載っていたことなので信憑性は低いですが、この傾向は本年度を通じてのことであるとの記事もありました。
財政運営に関して、市長が「可能な限り経費を削減すること」、「財源の確保のために土地の売却を進めること」などが指示されたとありましたが、職員にとってみれば、そのようなことは言われなくても、既にやっていることであり、市長に期待したい発言はそのようなものではないはずです。山積みになった不透明な案件に対する政治判断こそが求められるものです。「地域産業の振興」や「観光推進」の予算は市長の肝いりと聞いて驚きました。このような予算がなぜ市長査定ではねられないのか、と財政への質問で訊いたつもりが、まさか市長の意志で重点化された項目だというのであれば、呆れるしかありません。市長にとっては、この財政難、扶助費増大中の本市における喫緊の政策課題がこれだ、というのでしょうか。
退院して現に議場におられるのは事実ですが、本日の答弁を受けても、このところの市長が本市の抱える緊急かつ高度な政治判断を要する課題に対して的確な対応をできていることは確認できませんでした。48万の人口を擁する中核市西宮を守るべき3000人の組織、西宮市役所において、機動的な経営判断が期待できないという状況は極めて危険な状態である、ということを、改めて指摘したいと思います。
人口予測に関して
行政運営において、人口予測は、非常に重要な基礎データです。特に、西宮のように、震災で人口が減少したあと急激に増加し、要求される行政サービスの量に大きな変化がある自治体なら、なおさらです。それは、ここしばらくの保育所や学童保育の待機児童問題や、学校の受け入れ困難問題を見てもあきらかです。
その人口予測に関しては、第四次総合計画の設計根拠となっている計量経済学的分析、校区ごとに積み上げで推計される児童数等に加え、さらに、開発申請などから推測できる人口増減など、参考にすべきデータは各部局に存在しているはずです。
■■■質問■■■
このように各部局ばらばらにもっているデータを統合し、行政運営の基礎データとして、精度の高い人口予測を持つ必要があると考えます。各部署がそれぞれに持っている情報を集約すべきではないかと考えますが、お考えをお聞かせください。
■■■答弁■■■
・学校関係におきましては、学校区ごとに対象者の入学率や進行率、発生率を勘案するとともに、新規の住宅開発や将来の開発見込みによる発生率を考慮するなどにより、独自に推計
・特定の部門が、人口推計について統括して管理している状況ではない
・第4次総合計画の人口推計を利用している部門が多い
・総合企画局において、この人口推計を年度ごとに確認するとともに、各部門への情報提供なども適切に行ってまいりたい
■■■意見■■■
これから要求される行政サービスの量は、今後いっそう増減が激しくなります。これまでの無策によって、子供に対する行政サービスの提供が後手後手に回ってきたことは繰り返し述べました。そのようなことが起こらないためにも、今後の当局は、人口シミュレーションに力を入れていただきたい、と要望します。






