■profile
今村岳司/いまむらたけし】
西宮市議会議員/3期目 1972年、西宮市生まれ。 甲陽学院高・京都大法学部卒■浜学園講師・リクルートを経て99年、市議トップ当選(26歳)

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2008年12月

「第4次西宮市総合計画・基本構想」を継続審査するための動議

ことの顛末

 「当局の提案している総合計画の品質はほんとうにヤバい」ということは以前から訴えておりました。しかし、市民参画条例の一件と同様で、他の会派を含む議会全体を巻き込まなければできないことです。なので、市民参画条例の一件が落ち着いた7月から有志議員に声をかけたり、審議会や市当局との連携をとりながら、少しでもいい総合計画を作るためにどうすればいいかを考えてきました。

 結局、当局は審議会に対しても、議会に対しても「意見は聞かない・当局の案をとにかく承認してほしい」という態度を崩すことはありませんでした。
 その結果、審議会の答申に対しては36人の委員中16人が反対、しかも審議会委員として加わった11人の議員のうちの10人が反対するという前代未聞の結末となりました。

 あらゆる議員から非公式に「11月に結審した審議会も大荒れだった。12月の定例会に基本構想を上程するのではなく、来年3月の定例会に延期してはどうか」という提案も為されました。しかし、あくまで当局は「12月に何が何でも議会を通過させる」ことにこだわりました。

 ということで、12月定例会。
 拙速な作業によってできあがってしまった総合計画案を、なんとか継続審議にするために、市民参画条例のとき同様、動議を提出しました。

 結果、この動議は不採択になり、総合計画は原案どおり議会を通過しました。
 私は最終的に、反対しました。

動議の本文

 議長、議事進行。
 動議を提出します。

 ただいま委員長報告がありました「議案第219号・第4次西宮市総合計画・基本構想制定の件」につきましては、閉会中の継続審査とし、総務常任委員会に再付託されるよう、動議を提出いたします。

 継続審査にすべきだという根拠についてご説明いたします。

 議案の内容に関しての「継続審査にすべき根拠」については、先日の澁谷議員の質問にきけばいいし、私も昨年9月の決算認定に対する討論本年3月の代表質問今年9月の一般質問で語り続けてきました。そして何より、総合計画審議会で議論をしてきた11人の議員のうちの10人に聞けばいい。彼らこそが議会から選抜されたメンバーとして、審議会という地方自治法に根拠される正式な機関に於いて、真剣に議論を続けてきたわけですから。

 だから、私が内容についてのことをここで改めて縷々述べるのはもう野暮だと思っています。きょうここでお話ししたいのはそんなことではないのです。

 私がこの総合計画を継続審査すべきだと思っている最大の理由は、審議会と議決機関である議会での議論が完全に軽視され、儀礼的なものとして流されてきたことにあります。

 審議会が結審して答申が出されたのが11月5日。そして、この議案が発送されたのが11月26日です。この間、市長選挙を挟んで21日間。
 多数の委員にお集まりいただき、真剣な議論を続けてきた審議会に対して敬意があるのであれば、答申を受けてもっと議論するべきだったはずです。しかも、審議会36人の委員中16人の委員は答申案にも賛成しませんでした。その中には、議会からメンバーとなった11人のうちの10名も含まれています。しかもそのうち4名は意見書も提出なさっています。しかし、16人の委員、10人の議員、4人の意見書提出者に対して、よりよい総合計画にするための意見を求めることはしませんでした。
 ちなみに「答申案に反対した10人の議員と審議会総会から議案提出までの21日間でなにか議論しましたか」と常任委員会で質しましたところ、新本からは「市の考え方にご理解を頂こうということでご説明に伺った」と虚偽の答弁がありましたよ。審議会で議論してきた10人の委員の皆さん、どう思われますかね?ばかばかしいので、笑って流してあげて下さい。
 話は戻りますが、これほどまでに市の原案に対して各方面から異論が出ているのであれば、さらに品質の高い議案にするために、当然、まずは10人の議員と議論をするべきでした。しかし、審議会の答申に反対するまでに至った熱い想いは、当局から拾われることなく無視され、穢されました。4人の議員は意見書にまでその想いを込めましたが、答申にまるでおまけのように付属資料として添付されただけで顧みられることなく、その想いは無視され、穢されました。審議会で議論を続けられた10名の議員は、これほどまでの屈辱を受ける筋合いがおありでしょうか。

 議決機関としての西宮市議会に対して敬意があるのであれば、これまで何人もの議員が何度もメッセージを送り続けてきたわけですから、審議会の答申を受けた後、最終議案を作り上げるための意見を議会に対して求めるべきでした。しかし、実際は所管事務報告も会派や議員への説明も為されることはありませんでした。

 審議会に対しても、議会に対しても、当局が求めていたものは、意見でも智慧でもなく、賛成多数で通過することだけだったのです。まじめに議論してきた審議会と議会に対して、これほどの冒涜があるでしょうか。

 以上のことより継続審査を主張します。審議会の結果を受けて、原案はどのように修正すべきか、もっと時間をかけて審議会委員と議論をしながら当局は議案を練るべきです。また、基本構想を議決すべき議会に対して、もっと時間をかけて当局は報告を重ね、意見を取り入れて議案を修正すべきです。

 総合計画は21年度からのものなんだから、3月までかけてじっくり議論すればいいんです。それでもまとまらないのであれば、三次総の基本構想を延長してさらに議論すればいいのです。
 このままの品質の総合計画を議決してしまっては、10年後の西宮に対して申し訳がたたないです。改めて議論を続けるべきだと主張します。

     ◆     ◆

 ところで、10年前の議事録を見ると、反対討論が1件だけ。賛成討論も1件だけ、しかもその賛成討論は、内容的にも当局案バンザイの内容でしたよ。そのころ議会にいなかった私からすれば、なにやってんだよといいたいです。それでは10年間西宮を支配し続けることになる総合計画というものに対する敬意がない。

 10年前、自分は政治家になりたいと思って会社を辞めて、ひとりで駅でチラシを配り始めました。そのころは、西宮市議会なんてきっと全部クソやと思ってましたよ。全部、のしてやろうと思ってましたよ。

 でも、そこから10年たった西宮市議会はどうでしょう。総合計画について、真正面から向き合って議論してきました。審議会に出られた11名の議員は真剣に議論し、最終答申に至るまで妥協なく議論を続けられました。その結果、先ほど申し上げたように、10名の議員が答申案に反対、4名の議員が答申案に意見書を提出されました。ちなみに10年前の審議会は、答申案は全会一致、答申案に意見書を添付されたのも、原案に反対した共産党の2名の委員のみだったんですよ。
 審議会だけではなく、7月に超党派で自主的に作った総合計画研究会のメンバーたちは、毎週開かれる勉強会で議論を続け、毎回毎回ちゃんと宿題をやってきて、最後は私案まで作りました。
 このように、総合計画について真剣な議論をしてきたいまの西宮市議会を、私は党派を超えて同志だと誇りたいと思います。

 動議を受けて継続審査についてお諮りいただいたあとは、私から特に討論は申し上げません。もう、言いたいことはこの議場で散々申し上げてきましたので。当然、賛成はしない。

 動議についてお諮りいただいた結果、継続審査に賛成してくれる人もいるだろうし、してくれない人もいるだろうし、継続審査にならなかった場合に本案に賛成する人もいるだろうし、反対する人もいるだろうけど、その結果を私は受け入れます。所属している会派によっては苦渋の決断をしなければならないところもあるだろうし、それが議会政治というものですから、恨む気持ちも蔑む気持ちもありません。
 でも、もし継続審査にならないとこの場で決まったら、討論はしたほうがいいと思うよ。通告している人も、していない人もね。そうじゃないと、無思慮にこの総合計画に賛成したととられてしまうから。総務常任委員会でもみんなちゃんと意見を言っていたじゃない?いまの西宮市議会は、10年の西宮を支配する総合計画というものに真剣に向き合い、真剣に議論してきた。それをちゃんと本会議の議事録に遺してあげてほしいんです。

 われわれは西宮市議会議員です。2000からの市民の信託を背負ってここにいること、10年後の西宮に対して責任を負っていること、総合計画の基本構想の議決機関と定められた議会に身を置いていること、そういう誇りがあなたにあるのならば、ひとことでいいから挙手して討論をしたほうがいいと思います。賛成討論であっても、反対討論であってもね。そうすれば、議決の結果がどうなったとしても、いまの西宮市議会はここまできたんだ、ということを西宮の歴史に対して証明することができます。そしてその言葉は、10年後の西宮に対して語りかけてあげる言葉として残ります。

 そして、その言葉を受けて、市民参画条例の恥辱から何も学ぶことができなかった市当局は、改めて自らが審議会と議会、西宮の歴史に対して行った冒涜を、心から恥じよ。

 長くなりましたが、以上、議案第219号を継続審査とすべきという動議と致します。

     ◆     ◆

参考資料:研究会で作った総合計画私案(38.0MB←けっこう重いです)

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