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  【今村岳司/いまむらたけし】
  西宮市議会議員/3期目 1972年、西宮市生まれ。 甲陽学院高・京都大法学部卒■浜学園講師・リクルートを経て99年、市議トップ当選(26歳)

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2008年3月

次期総合計画に関して

現在の総合計画の総括

 総合計画は、都市経営の根幹となる重要な計画です。そして、新年度が現在の第三次総合計画の最終年度であり、平成19年度から新総合計画の設計が始まっていると認識しております。しかし、その策定にはたくさんの疑問があります。
 まずもって策定の過程が見えません。 一般的に、計画の設計にあたっては、まずは設計スキームの策定、それに続いて現在の計画の総括と評価、それに続いて新計画の理念の設計、そしてやっと実際の策定作業がはじまるものと考えています。
 特に疑問を持っているのは、新総合計画に関しての策定作業が始まっているにしては、第三次総合計画の総括が全くなされていない、という点です。
 もし、行政経営改革に掲げられていた「政策評価」がすでに軌道に乗っていたのならば、それがすなわち第三次総合計画の総括になっていたはずですが、そうではないので、明確な総括はなされていないと考えています。これまでの政策の評価、分析、今後の展望などをひとつひとつの政策施策に関して精査すべきですが、それがなされているようには思えません。
 この総括を正確に行う必要があるのは、第三次総合計画を策定したころと西宮を取り巻く社会状況が大きく変わっているからです。
 そもそも震災復興事業はほぼ完了しておりますし、介護保険制度など、国の制度なども大きく転換しています。当時想定したレベルを遙かに上回る速度で人口は増加し、行政サービスはそれに追いついていないのが現状です。これほど状況が変わっているわけですから、それぞれの政策に関して、達成・未達成だけではなく、現在の社会における必要性なども慎重に検討する必要があります。

文教住宅都市

 つぎに疑問なのは、西宮市の総合計画としてどのような哲学で設計しているのか、という点です。現在の西宮市の施策をみると、文教住宅都市を本当に目指しているのかどうかが非常に疑問です。
 私が生まれる前年である1971年の最初の「西宮市総合計画」以来、西宮市は「文教住宅都市」を都市目標に掲げています。
 確かに、西宮市民の行政への要求は、「教育施策」と「住環境」だと、思います。西宮は「文教住宅都市」を目指した行政運営を続けてほしいと、私もひとりの西宮に生まれ育った市民として心から思っています。

 しかし、現状はどうでしょう。廃止が決まったとはいえ、平成20年まで残ってしまった総合選抜制度、市立中学への進学率79.7%、最も低い中学で51.7%という数字、市内南部36小学校中14校が受け入れ困難予測地区以上です。
 挙げ句の果てには無計画で住民に説明責任を全く果たさないままなされた校区変更など、よほど「文教都市」とはいいがたいのが西宮市の現状ではないでしょうか。


 また、マンションの乱開発による都市景観の急激な変化などを見ても、西宮の住環境が保全されているとは言い難いでしょう。
 先ほども述べたように性急な校区変更を強行するほどに住宅開発計画に関して無策だったといえるでしょう。
 このように、西宮市は37年間の総合計画の中で目標としてきたものを全く達成できずにいるのです。 これまでのやり方では文教住宅都市が実現できていないわけですから、当然、文教住宅都市を目指す設計方針を見直すか、文教住宅都市を目指すのかどうかを見直すかしなければいけないのはあきらかです。
 また、いまの時代に求められる総合計画は、過去の総合計画とは全く違ったものになるはずです。

 最初の総合計画の最初の年である1971年は高度経済成長期の末期でした。次いで策定された新総合計画の最初の年である1986年はバブル期でした。そして、現在の第三次西宮市総合計画は震災直後の復興時期に作られたものでした。このように、これまでの総合計画が策定された年度は、社会全体が右斜め上に向かっていた時代だったわけです。

 翻って、いまはどういう時代でしょうか。成長・開発を行政がリードするような時代は終わりました。

 環境の時代・安定の時代です。人口増加を手放しで喜ぶようなことは完全な時代遅れなのです。 いま作るべき総合計画は、過去のものと全く違ったものになるはずなのです。
 これまでの計画とは違った、真の文教住宅都市を目指すための計画がいまこそ必要なのです。

以上の話を踏まえて質問です。

先ず一点目。 現在の第三次総合計画と、文教住宅都市という都市目標に関して質問いたします。

(1)現在の西宮市の政策はほんとうに「文教住宅都市政策」といえるのか、総括なさってご答弁ください。
(2)過去35年以上に亘って「文教住宅都市」を目標としてきたはずなのですが、現時点での西宮は「文教住宅都市」という看板にふさわしいまちになっているといえるか、お答えください。

次期総合計画

次に二点目。 次期総合計画について質問いたします。

(3)「文教住宅都市」を目指す計画になっているのかそうでないのか、基本的な都市目標についてお答えください。 (4)成長と開発の時代から、環境と安定の時代になりつつある現在の時代の流れに対応した総合計画になっているのかを、お答えください。

答弁の要旨:

前総合計画に関して
  • 文教住宅都市政策を推進してきた。
  • 魅力ある都市になったから子育て世代を中心に人口が増加した。
次期総合計画に関して
  • これからは物質的豊かさから心の豊かさへ、拡大成長から質へ。
  • このような成熟社会の到来をふまえ、長年培ってきた文教住宅都市としての特性にさらに磨きをかけるような基本目標を検討したい。

要望・意見 :

 魅力ある都市になったから、子育て世代を中心に人口が増加したという答弁でしたが、 文教政策・住環境政策に関していってくれた政策も、特段思い切った特徴的な政策ではありません。
 市の功績というよりは、海も山もあって神戸へも大阪へも便利だという立地的な魅力によって人口が増えているだけではないでしょうか。
今度こそ「文教住宅都市」政策をゼロベース発想で作ってもらいたいです。

 また、これからはマニュフェストを作って市長選挙が行われる時代ですから、市長の任期と連動した4年単位の総合計画にすべきだ、ということと、現市長がすべきことは、新総合計画の設計哲学が、この秋の市長選挙の話題となるように世論を喚ぶことだ、と要望しました。

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