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今村岳司/いまむらたけし】
西宮市議会議員/3期目 1972年、西宮市生まれ。 甲陽学院高・京都大法学部卒■浜学園講師・リクルートを経て99年、市議トップ当選(26歳)

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2007年9月

太字で本文が書かれているものが、今村担当分)

平成20年度予算の編成にあたっての要望

平成19年10月2日 蒼志会

 蒼志会は、平成20年度の予算編成にあたり、以下の事項について予算上の措置がなされることを要望するものである。なお、毎年の蒼志会の予算要望に対して丁重な回答を頂き、感謝しているところである。その回答内容について、措置された予算額や効果額の概算を明示して頂くよう改めて要望する。

1.行政改革の推進

(ア)行政経営改革基本計画の速やかな実施とその後の取り組みの設計

 平成15年度に発表された行政経営改革基本計画の最終年次は平成20年となっている。しかしながら、当初平成16年度から平成20年度までの取り組みとして掲げられていた施策の中でも、未完となっているものは多々ある。平成20年度は計画最終年度となることから、未完となっている施策や実施はされているが全庁への浸透が未だ不足している施策などを完了させることを強く要望する。また、新たに生じた課題も含めて、平成21年度以降の継続的な取り組みを設計するための対応を強く要望する。

(イ)人事評価の適正化と人事考課への反映

 昨年度より人事評価システムの策定作業が進められ、全庁への浸透のための施策なども効果的に実施されていることは評価できる。早期に評価結果を人事考課に反映することで、人件費の適正化と職員のモチベーション向上が図られるよう要望する。
 また、分限処分規定を適切に運用し、職員のモチベーションを向上させるとともに、無駄な人件費が削減されることを要望する。

(ウ)指定管理者制度の積極的活用

 指定管理者制度は、公共施設を管理・運営するにあたって、民間企業やNPO、その他の団体の経営ノウハウやサービス意識、広報能力等を活用し、施設をより効率的に運営することを目的としている。この目的を達成するために、さらに民間に広く開放し(公募の拡大)、民間の発想・ノウハウを活かすことができる運用がなされるよう要望する。
 また、今後は、残る直営の公共施設においても、当制度を積極的に活用するとともに、民間の発想・ノウハウを活かし、経費削減とサービスの向上に努められるよう要望する。

(エ)外郭団体の見直しと補助金の適正化の推進

 行政経営改革基本計画並びに第3次行政改善実施計画に基づき、外郭団体の見直しを進められていることは評価する。
 しかし、実施事業の見直しや指定管理者制度の運用、団体の統廃合だけでは、外郭団体の効率化を図るには不十分といえる。外郭団体の経営効率化のために、経営評価策定を行うための人員と調査費を計上することを要望する。
 また、特に指定管理者として指定されている外郭団体について、民間との公正な競争が可能になるよう、運営補助金や人員の補助を見直すよう強く要望する。

(オ)コンプライアンス経営への取り組み

 不当要求への対応をより強化するためには、県警本部との人事交流は欠かせない。そこで、コンプライアンス経営に関する調査費と県警から現職警察官を招致するための人件費を計上することを要望する。
 また、暴力事案までには至らないクレーマー対策のマニュアル策定のための予算を計上することを要望する。

(カ)各種団体への補助金に関する制度の整備

 第3次行財政改善実施計画に基づき、大胆な補助金の見直しを断行したことは評価する。しかし、一方的な削減でとどめることは、補助金そのものの意義が問われると同時に、利害関係者等の理解も十分には得られていない。補助金制度に関して、公開された基準と支給決定の行程、支給期限の設定(期限を迎えるごとに再度決定行程を踏まなければ支給を受けられないサンセット方式)など、早急に制度化・条例化するべきである。来年度予算においては、条例化や補助事業の適正な事業費枠の算出などにかかる調査費が計上されるよう強く要望する。

(キ)調達改革(入札・契約事務の改善)の推進

 行政は、安価で良質の成果物を公正に調達する義務がある。入札適正化法並びに品質確保法に基づき、公金のより一層の効率的運用を促すために、以下の4点について要望する。
@新たな入札方法の実施
 VE(バリューエンジニアリング)提案制度や総合評価方式による入札を導入し、入札の適正化が図られるよう要望する。
A不良不適切業者の排除
 今年度に発注者支援データベースを導入されたことは高く評価する。しかし、書類上での虚偽等の不正もある可能性が高いことから、来年度においては、抜き打ち実態調査の実施に向けた人員確保など、監視体制の強化を図るための事業費と人件費が計上されるよう要望する。
B入札や契約の一層の透明化(WEB上での情報公開の促進(電子入札ではない))
 業務委託や物品の購入における入札結果や随意契約における契約情報のWEBサイト掲載にかかる人件費等の事業費が計上されるよう要望する。
C随意契約の抜本的見直し
 外部委員を加えた随意契約評価委員会を発足するための事業費が計上されるよう要望する。
D検査課の独立性の確保
 最低制限価格でのくじ引きが続出していることを鑑みても、成果物の品質の検証を一層厳格化する必要性があると考える。また、契約と検査という、本来は全く相反する役割を担うべき部署が、昨年、合理化の名の下に統合されたが、連携する必要性はあっても、統合は検査を形骸化させる恐れが強いと考える。契約課とその成果を監視する検査課はそれぞれ独立すべきものであり、そのために予算措置がなされるよう要望する。

(ク)民間委託・民営化の推進

@保育所の民間移管
 市立保育所の民間移管計画を発表したことを評価する。来年度においては、確実に民間移管に向けた取り組みが進められるよう事業費を計上するとともに、公立保育所改革において、公立保育所にかかる経費が一層削減されるよう要望する。

A一般家庭廃棄物の収集
 民間委託地域の企業選定に入札が採用されるに当たって、収集コストの官民格差が露呈している。収集コスト(単価)の官民格差は許されるものではない。よって、直営の収集単価も減額されるよう強く要望する。
 また、平成20年度以降も40%もの割合で直営地域を残す方針を示しているが、その際には、市場化テスト(官民競争入札)を行うべきと考える。一層の委託地域の拡大を引き続き検討するとともに、市場化テストを平成21年度に実施するための調査費が計上されるよう要望する。

B学校給食
 正規職員の定年退職に伴う補充の見送りが継続されることは当然のこととして、学校給食の提供にかかる費用の削減を行うよう要望する。また、職員数の減少に伴い、モデル校を選定して民間委託を行うなど、官民競争下での学校給食提供の効率化を図るべきと考える。来年度は、そのための調査費が計上されるよう要望する。

(ケ)各種手当の見直し

 特殊勤務手当のうち、じんかい処理作業従事手当・ポンプ場業務従事手当・税務事務従事手当等、給与との二重支給性が疑われるもの・必要性に疑問があるものについて、更なる見直しを行うよう要望する。また自転車通勤者への通勤手当支給・成人した扶養家族への扶養手当の支給・15歳から25歳の扶養家族に対する扶養手当の増額・不適切な算出方法に基づく住宅手当の支給等、妥当性・正当性が疑われる手当が存在している。こうした各種手当についても、抜本的な見直しを行うことを要望する。

(コ)PFI事業の導入に関する調査費の計上

 市営住宅の建て替えや小・中学校、特に戦前に建築された夙川・用海小学校などは、すでに耐用の限度に達しており、早急な建て替えが必要である。それらについては、高齢者や障碍者などの福祉施設や保育所など本市で不足している施設との複合施設も検討し、PFIを適用した事業費が計上されるよう要望する。
 また、その他の施設の建設や更新についても、積極的にPFI手法の適用を検討すべきであり、各部署で十分な調査費が計上されるよう要望する。

(サ)市政サービスのIT化

@本市では若い世帯が大幅に増加している。これらの世帯は共働きが多く、各種手続きの時間的地理的制約が大きな障害となっている。また、高齢者にとっても、より身近な行政窓口が必要となっている。住民票等の自動交付機が設置されるが、コンビニや特定郵便局、駅、商店街などへの設置や取り扱い業務の拡大のための事業費を計上することを要望する。

AICチップを活用することにより、住基カードや図書館カード、印鑑証明カード、市民病院診察カード等市が発行している各種カードを統合するべきである。そして、銀行と提携し、統合したカードにプリペイド機能を持たせ、統合カードで公共料金の支払いや市施設等の利用料の支払いに使用できるようにすれば、市民サービスの向上につながると同時に、施設利用者数の向上を図れる可能性を秘めている。そうしたIT技術の活用について調査費が計上されるよう要望する。

(シ)西宮市食肉センター改革

 西宮市食肉センター改革については、かねてから提案してきた指定管理者制度の適用に向けて、利用者との交渉を進められていることを評価する。一層の収支均衡達成に向けた取り組みを進めるとともに、来年度から指定管理者制度にスムーズに移行されるよう、事業費が計上されることを強く要望する。

(ス)参画と協働のまちづくり

 本市では、本年度に(仮称)市民参画条例を策定し、参画と協働のまちづくりを目指すと公言している。現状では、この条例や策定手続きが、他市の真似をしただけの流行に流された形式的なものとなる可能性が高く、現状を見返し、課題を整理するとともに、策定の意義を考え直す必要があることはこれまでに何度も指摘してきたが、いまだ改善が見られないため、改めて強く指摘しておく。実際に、市民や民間事業者からの真摯な提案に対する正式な評価体制は取れておらず、声が大きいもの勝ちの偏った参画となる可能性が大いにあると危惧するところである。

@地域発展のために活動を続けたいと願っている既存の団体が、国・県あるいは民間団体等がテーマごとに用意している事業費支援プログラムを活用できれば、市の補助金が減額されても活動が続けられる例もある。市として、このような情報を収集し、申請等の援助・助言を行うための窓口と人員を確保するよう要望する。

A市民や民間企業からの提案に対して、公開された正式な評価体制と評価基準・審査プロセスの整備などに向けた事業費が計上されるよう要望する。

(セ)財政関連〜連結会計、包括外部監査

 財政の状況を把握するためには、連結会計による負債の把握などが必要となる。特別会計、企業会計のみならず、外郭団体までも含めた財政計画を立てる必要がある。その研究のための予算を計上することを要望する。また、中核市に移行するため、包括外部監査を導入する必要がある。効果的に新しい制度を導入するための予算措置を要望する。

(ソ)滞納対策の強化

 約191億4000万円にも上る収入未済金(平成18年度決算)の解消は、厳しい財政状況の中、自主財源の確保の観点からも、本市にとって最重要課題の一つである。しかも、滞納金全体の60%以上を占める市税・国民健康保険料には
・税制改正に伴って市が徴収しなければならない市税金額の増加が見込まれる
・高齢化の進展に伴い、対象世帯数の大幅な増加が見込まれる
などの要因があり、滞納対策を一層強化しなければ、今後も滞納金額が増加していくのは確実である。また、こうした状況を改善するために設置されたはずの収納対策本部が、有効に機能していないという現状がある。こうした状況を改善するため、現在は担当部局ごとに管理されている滞納者情報の一元化、徴収部門の人員拡充、徴収手段の効率化・適正化、徴収部門間の連携強化、高額所得者・高額滞納者等、悪質な滞納者専門の徴収部門の設置等の対応が必要であり、こうした取り組みを行うために必要な事業費・人件費が計上されるよう要望する。

2.子育て・教育環境の向上

(ア)複数志願制度へのスムーズな移行

 平成21年度より、西宮学区の公立普通科高校の入試制度において複数志願制度の導入が決定されたことは評価する。しかし、複数志願制度の導入は、それ自体が最終目的ではなく、スムーズに移行がなされなければならず、そのための課題はなお山積しているといえる。
@早急に、教員にはもちろんのこと、保護者への複数志願制度の周知徹底と入試事務の移行が完了されること
A県教育委員会との連携の下、各高校の特色化の方針を明らかにすること
B入試における公正性・公平性を確保するため、内申点の取り扱いに関して、市内中学校での統一された具体的対応を図ること 以上の取り組みを、なお一層強力に推進されるよう求めるとともに、そのための十分な事業費が計上されるよう強く要望する。

(イ)幼稚園の公私間格差の是正

 4・5才児の児童を幼稚園に就園させている保護者に対する市の教育費負担については、公私間に大きな格差があることは誰もが認めるところである。保護者の経済的負担の軽減を目的として設けられている就園奨励助成金について、西宮の幼稚園就園児の80%以上が私立幼稚園に就園せざるを得ない西宮市幼児教育の歴史的な特殊性に鑑み、就園奨励助成金の所得制限を撤廃するよう要望する。 私立幼稚園の監督官庁は兵庫県知事であるが、中核市に移行するに伴い、教育委員会に担当部署を設置する予算を計上するよう要望する。

(ウ)学力向上と心の教育の充実

 昨今、学力低下が大きな問題となっている。また、教科書採択に関する議論の中でも明らかにされたように、日本人としての心の教育が強く求められていることから、心の教育を充実し、目に見える効果を示すための施策を実施することも必要である。こうしたことに対応するためには教師の資質の向上が必要であり、そのためには教育現場を熟知し、適切に教師に対する指導・助言を行うことができる指導主事の増員が不可欠であり、そのために必要な予算を計上するよう要望する。


(エ)校長の予算裁量権の拡大

 震災前に比べ、教育関連予算は大幅に削減されており、教育現場では非常に限られた資金の中での遣り繰りを余儀なくされている。教育は次代を担う子供たちへの投資であり「文教都市」を標榜する西宮市として、教育予算を拡充することを強く要望する。
 同時に、学校の予算裁量権の拡大に前向きに取り組むことを要望する。社会環境の変化もあり、学校は従来以上に様々な課題への対応を求められている。ところが学校が持つ権限は、こうした諸課題に対応するには、あまりにも限定されすぎている。経営の三大要素である人・モノ・金について、実質的に学校が何の権限も持たないまま責任だけが増えていく現状は、学校に対して過重な負担を強いるものでしかない。こうした現状は、結果的に教育水準を下げ、子供や保護者に対して好ましからざる影響を与えるものである。学校が主体的・前向きに学校経営に取り組む姿勢を取ることを後押しし、教育の水準を向上するため、
@用務員・市費学校教育事務員の人事権の学校への移管
A削減に成功した経費の学校運営経費への戻入
等、学校の裁量範囲を増やすための具体的・効果的な取り組みを行うよう要望する。

(オ)節水機・高効率の照明機器等、省エネ機器の導入

 厳しい財政状況の下、学校が自由に使える経費を増額するためには、現在、学校運営に要している費用の見直しを図ることが重要である。光熱水費は学校運営に要する費用の約40%を占めている。これを削減し、削減した費用を学校運営経費に加えることで学校が自由に使える経費を大幅に増額できる可能性がある。そこで節水機・高効率の照明機器等、省エネ機器の導入による費用削減効果を検証するために必要な調査費を計上するとともに、具体的な導入計画を策定することを要望する。

(カ)少子化対策の推進

 本市においても、独自の少子高齢化対策を講じるべきである。そのために、高齢化が進む社会の中で子どもを生み、育てる意義・意識を育む「福祉学習」の体系化を行い、教育委員会と子育て関連部局の縦割りをなくした体制を作り、事業を一体的に速やかに進めるための事業費を計上することを要望する。
 また、不妊治療に関する実態調査を行い、社会保険対象外の治療に対する支援を検討するための調査費が計上されるよう要望する。

(キ)子育て支援における公平な受益者負担の実現と在宅保育支援の充実

 子育て支援については、これまで、保育所における施設保育を重視してきた。時代の変化とともに保育所等の需要の要因が変化してきた昨今、特に保育所行政については見直しが進められていることを高く評価している。これからは、在宅保育と施設保育の公金支出の均衡を図る必要性がある。施設保育については適切な受益者負担を求めるとともに、在宅保育の支援を充実するための事業費を計上することを要望する。
 また、昨年度県が条例化した「認定こども園」制度については、引き続き公立における拙速な導入は避け、民間の保育所事業者や私立幼稚園事業者からの問い合わせや申請、市民からの問い合わせに対応するための事業費が計上されるよう要望する。

(ク)保育所運営における官民格差の是正

 人件費の差とはいえ、官民格差は許されるものではない。公立保育所の運営経費が、民間保育所運営費の補助基準と均衡が取れた予算措置となるよう要望する。

(ケ)留守家庭児童育成センターのサービス拡充

 子育て世代の保護者が働きやすい環境を整備することため、留守家庭児童育成センターのサービス拡充が強く求められている。公募による指定管理者制度の下、運営に携わる民間指定管理者のノウハウを取り入れるとともに、勤務シフトの適正化、嘱託・臨時指導員の比率の見直し、雇用条件の見直し等の諸問題を適切に改善し、求められるサービス実現のために必要な予算の捻出に全力で取り組むことを要望する。また、こうした取り組みと並行して、開所時間の延長・待機児童の解消といった市民からの要望が強いサービスを実現するために必要な事業費が計上されるよう要望する。

(コ)発達障碍を持つ児童への対応の充実

 障害者自立支援法の枠組みからはずされているLDやADHD、高機能自閉症などの発達障碍をもった児童が増加していると聞いている。本市においても、現状を把握し、支援などの対応するための調査費や、特に学校においては適切に対応できるよう人件費および事業費が計上されるよう要望する。

(サ)乳幼児医療費助成の拡充

 乳幼児医療費助成の対象年齢を拡充することが求められているが、子育て世代が急増している本市にとって、財政負担が大きいことは明らかである。よって、これらの政策推進のための費用負担について、国や県に考慮してもらえるよう求めることを要望する。

(シ)放課後子ども教室の拡大

 児童を対象とした犯罪が凶悪化する現代社会において、全児童に開かれた放課後の居場所づくりを進めることは、行政に求められるサービスの一つである。児童数が急増している本市においては、その取り組みへの期待はなおさら大きいものと考えられる。現在試験実施されている瓦木公民館分室での放課後子ども教室を検証するための調査費を計上するとともに、拡大へ向けた計画策定に取り組むことを要望する。

(ス)教員の研修権委譲への対応

 中核市に移行すると、教員の研修権が県から委譲される。西宮市の教育の質に関わる教員研修に関して充分な予算措置をとられることを要望する。

(セ)図書購入方法の見直し

 厳しい財政状況の下、図書蔵書数を増やすには現在の図書購入費の枠内で、より効果的・効率的に蔵書数を増やすための取り組みが重要である。そこで
@ 取引先の見直しによる仕入価格の低減
A 図書納入組合との交渉による仕入価格の低減
B 図書館・学校図書館の仕入先一元化による仕入価格の低減
C 古書店の活用・寄贈への積極的な取り組みの推進等、仕入方法の多様化
等、取り組みの推進を求めるとともに必要な調査費の計上を要望する。

3.安心・安全のまちづくりの推進

(ア)学校園の耐震対応

 学校園は児童・生徒が日常生活の多くの時間を過ごし、教育を受ける大切な場所であるとともに、多くの施設が緊急時の避難場所に指定されている、極めて高い安全性が求められる施設である。ところが耐震診断の結果、市内の学校園が持つ建物123棟のうち8割以上に対して、補強や改築といった対応が必要であるという報告が行われている。しかも、これら建物の耐震対応は遅々として進んでいない。こうした現状を改善するため建築後の経過年数、耐震診断結果、児童数の増加に対応するための普通教室の対応などを加味し、早急に耐震対応を進めるための事業費を計上するよう要望する。

(イ)IT技術を活用した小学生の登下校時の安全対策

 近年、犯罪対象の低年齢化が進み、下校中の小学校低学年の児童が殺害されるという痛ましい事件が発生しており、本市にとっても他人事ではない。地域のボランティアや関係諸団体の協力を得ていくことは否定するものではないが、目の前で犯罪が起こったときの対処等、地域任せの対応では、住民にも不安が募るばかりである。また、持続可能性という観点から、住民の負担を軽減する必要性もあり、例えば警備員を配置するにも、半永久的な予算措置は、財政運営上将来的に厳しくなることは確実である。そこで、他の自治体でもIT技術を活用した取り組みが行われ始めている中、本市においても、県民交流広場事業等の活用も含めて、人の目に加えて、IT技術を積極的に活用した持続可能な体制の確立に向けた調査費並びに事業費が計上されるよう要望する。

(ウ)歩行者の安全確保

@武庫川広田線と中津浜線の交差点は、東側の整備が遅れている。当該箇所は歩道が狭く、大変危険であるため、早急に整備されるべきである。よって、その整備にかかわる予算を計上することを強く要望する。

A震災以降、崩壊が放置されている阪急苦楽園口駅から中新田川沿い道路の歩道並びに苦楽園口通りの阪急苦楽園口駅から越木岩筋までの歩道を再整備するための事業費が計上されるよう要望する。

B甲子園口5丁目JR下隧道の急傾斜解消
現在の隧道は、傾斜がきつく車椅子等での利用が制限されている。甲子園口駅以西で車椅子が通れる隧道は甲子園口地域にはなく、健常者でも利用しにくい状態である。早急に急傾斜の解消工事にかかる事業費を計上するよう要望する。

(エ)アセットマネジメントの推進

 道路、上下水道、公共建築物の安全性を確保し、効率的な維持管理を行うため手法としてアセットマネジメントの導入を昨年提案した。そのためには、公共資産(上・下水道、道路橋梁、市営住宅や学校園をはじめとした公共建築物、公園など)の現状把握のための調査とデータ化が不可欠である。それらに掛かる調査費と維持管理計画査定のための事業費が計上されることを要望する。

(オ)救急の適正利用のための条例制定

 平成18年度の119番受信件数のうちの半数以上の18856件が、緊急以外受信となっている。また、119番の緊急以外受信にとどまらず、不要不急の緊急出動もかなりあるという。現在、消防局は適正利用の啓発を続けているようだが、全くといっていいほど効果がない。虚偽の説明をした悪質な119番通報者に罰則を盛り込んだ条例を制定することが、抑止力として効果があると考えられる。この条例制定のための研究に関わる予算を計上することを要望する。

4.福祉の向上について

(ア)阪神甲子園駅の改修

 市内各駅でエレベーターの設置が進められる中、4万人を超える阪神甲子園駅において未だにエレベーターが設置されていない。高齢者や障碍者の利用も多く、階段の昇降が多大な負担となっている。また安全面から、乗降客数に比して狭小なホームの改修も必要である。連続立体交差事業の進捗と合わせて問題への対応を進めるため、必要な調査費の計上を要望する。

(イ)歩道の傾斜解消のための改良工事の推進

 旧来の道路構造令に基づいて整備された傾斜のついた歩道が、車椅子やベビーカー、高齢者にとって非常に歩きづらいものとなっている。バリアフリー法に基づいた重点地区のみならず、生活道路においても歩道の改良工事を計画的に進めていくべきである。引き続き、計画策定にかかる調査費と道路改修の際などに、セミフラット型の歩道に改良していくための十分な事業費が計上されるよう要望する。

(ウ)歯科診療事業の充実

@地域歯科保健の拠点施設について
 地域住民の高齢化が進む中、地域における医療拠点の充実、機能特性に応じた医療連携の確立が重要な課題となっている。こうした要請に応えるため、各医療機関が拠点とする施設を市内の主要な圏域に配置することが求められる。現在、歯科においては歯科総合福祉センターがこの役割を担っているが、立地の問題から、市南部の地域住民以外からの要請には応えることができていない。医科等の多職種との連携による高齢者歯科医療提供と市民の利便性を考慮すると、市東部の北口保健福祉センター、中央部の健康開発センター、北部の山口地区センターにも歯科医療・介護のための拠点施設として口腔保健室を設置するべきであり、そのために必要な予算を計上することを要望する。
A西宮歯科総合福祉センターの補修並びに設備の充実
 西宮歯科総合福祉センターは開設以来、歯科保険・福祉の増進に多大の貢献をしてきたが、施設や設備の老朽化が進行している。十分な機能を今後も果たすためには、施設の補修や医療器具などの更新が不可欠である。とりわけ老朽化に伴う漏電により停止・交換を余儀なくされた診療室・医局の空調機器、頻繁に誤作動する玄関の自動扉の入れ替えが必要である。また、阪神・淡路大震災による地盤の空洞化に起因する駐車場舗装面のひび割れ・段差の解消、樹木の生長にともない支柱上部の案内看板が見えなくなっていることも踏まえ、支柱の移動ならびに埋設ケーブル改修が必要である。 以上の項目について、実施のために必要となる予算を計上することを要望する。
B成人歯科保険事業の推進
 生涯を通じての歯と口腔の検診により、口腔の健康状態を維持し、市民の生活習慣の改善を図ることで、市民の健康状態を改善していくことの重要性は言うまでもない。「にしのみや健康づくり21」の中間評価による目標値でも50%の人に年に一度の健診・受診が求められており、歯周疾患の特性から見ても、若い人に対する検診が必要と考える。そこで西宮市の健康増進事業として、20歳・30歳へ対象年齢を拡大するとともに、妊婦に対する保険事業への口腔健診・指導の追加を行うべきである。あわせて地域歯科保健の推進を図っていくうえで、大きい役割を担う歯科衛生士の増員が必要である。
 以上の項目について、実施のために必要となる予算を計上することを要望する。
C「いい歯の日・健康フェスタ西宮」の充実
 西宮歯科医師会では西宮市より後援を得て、保健サービス課の協力の下「いい歯の日・健康フェスタ西宮」を毎年11月8日前後の日曜日に西宮北口福祉センターにて開催している。「健康フェスタ西宮」では乳幼児フッ素塗布、健診やイベント事業を通じて口腔に目を向ける機会を作ることにより、口腔衛生啓発活動を行ってきた。昨年も約1600名の市民参加を得ており、アンケート調査結果からも本事業の意義が市民に理解されていることは明らかである。この事業の更なる充実をはかるため、西宮北口保健福祉センターの健康増進事業の一環として位置付けるとともに、「健康フェスタ西宮」を一層、充実したイベントとするために必要な予算を計上するよう要望する。

(エ)高齢者の運動施設等の利用の促進

 高齢者にとって、運動を行いやすい環境が整っていることは、健康で充実した生活を送るための重要な基盤であり、介護予防という観点からも重要な施策である。本市には、様々なスポーツを楽しんでおられる60歳以上の元気な方々が数多くおられ、こういった高齢者が運動施設を使いやすい状況を整えることが重要である。還暦野球など、団体が使用する際の運動施設使用料の減免、他市に比べて使用料が高すぎる上、稼働率も低い平日のグランド使用料の減免が必要であり、こうした措置を取るために必要となる費用を計上するよう要望する。

(オ)健康促進事業の充実

 平成18年4月より実施されている湯友講座事業(健康促進入浴事業)は、公衆浴場を拠点として他の公共施設にも広がりつつあり、好評を博している。市民の健康促進のため、今後は、公衆浴場以外の公共施設における事業実施を一層推進することが重要である。「継続は力なり」という言葉を念頭に、継続した事業の実施、更なる推進に向けた予算措置とされるよう要望する。

(カ)24時間小児救急救命体制の整備

 かねてから必要性が指摘されているものの、いまだにわが市における24時間の小児専門医による救急救命体制が出来上がっていない。「阪神北広域小児急病センター(仮称)」の設立を県が計画しているが、同様の機能の整備を県の「子どもの館」整備構想と合わせて検討するなど、近隣市を含めた中核的機能を果たせる小児専門医が配置された小児救急センターの整備を行うための調査費と事業費が計上されるよう要望する。また、子どもの利用が多い応急診療所においては、常時小児科医を確保するなど、よりよい小児救急医療体制を構築するための事業費が計上されるよう要望する。

(キ)西宮市立中央病院改革

 現在行っている中央病院のあり方検討委員会の答申をふまえた迅速な対応が図れるよう準備する必要がある。現在進めている第2次経営健全化計画を達成できなかった際の病院の対応を明らかにするとともに、来年度は、計画通り平成22年度中に不良債務が解消できる予算措置とするよう要望する。

(ク)地域包括支援センターの強化・支援

 地域包括支援センターは、今後地域福祉の総合的な拠点となるべきものであるが、一部センターでは介護予防プランの設計をする業務にとどまっているところもある。地域密着型の福祉サービスの実現のためには、今以上に、利用者がセンターを信頼して利用することが必要である。運営する法人の努力が第一ではあるが、利用者に対するセンターの認知度の徹底するための広報にかかわる予算を計上することを要望する。

(ケ)障碍者の真の自立に向けた支援の拡充

 障害者自立支援法における措置は全国一律のもので、各自治体、地域によって事情は異なり、きめ細かな対応が求められている。特に低所得者に配慮した支援は、重要性が増していると考える。本市においては、現状把握に努め、低所得者への支援や真の自立に向けた活動に対する支援など、適切に対応するための調査費が計上されるよう要望する。

(コ)市営住宅行政の将来ビジョンの策定

 現在の市営住宅という福祉には、将来の建て替えを含めた高額な維持費、明らかに適正を超えた供給量、家賃滞納、住宅扶助との重複、不適正入居に象徴される不公平性など、たいへん問題が多い。それも、市営住宅という福祉に関しての意義づけや将来ビジョンなどが明確にされていないことが原因であると考える。早急に市営住宅行政の将来ビジョンを策定するための予算措置をとられるよう要望する。

5.南北格差の是正の推進

(ア)南北バス路線の新設
 本年9月1日より試験運行が開始されたことは評価するところであり、山口地区住民は期待を込め利用しているところである。また、南部地域の市民の利用も多くあり、双方の利用者から3ヶ月で終了するのは残念であるとの声をもらっている。以前から、試行期間が短すぎて、現実的なデータの収集が困難であることが予想されることは指摘してきたとおりである。引き続き、本格運行への市長の英断が必要との声も数多く寄せられている。早急に本格実施に受けた検討委員会を立ち上げ、中核市になる時期に合わせ本格運行へ導くよう、事業費・広報費の予算を計上するよう強く要望する。

(イ)山口地区センターの進入路の改良
 進入路が東側より一方向のためバス停留所と隣接し、県道の改良が必要であることは以前より指摘している。兵庫県、警察と早急に協議を開始し、道路改良を行うための調査費を計上するよう要望する。

(ウ)丸山ダム周辺における里山公園整備と自然環境学習施設整備
 西宮の自然環境学習をする場所は南部地域に集中しており、北部住民は利用に不便であることは明白である。丸山周辺も一部県事業によって整備されており、多くの投資を必要とせずに、里山公園整備と自然環境学習のできる施設を丸山、畑山周辺に設置できると考えられる。来年度は、調査費等を予算計上するよう要望する。

(エ)山口町多目的広場の機能の充実
 船坂の多目的広場は将来の利用形態について、長年、協議・検討が行われているが、方針・方向が未だに示されていない。現在の市民の利用状況を鑑み、サッカー場の芝生化に向けた調査費を計上するよう要望する。

6.「文教住宅都市・環境学習都市にしのみや」にふさわしいまちづくりの推進

(ア)良好な海洋環境の保全

 本市が有する貴重な自然環境の保全として、海洋環境の向上は重要であると考える。よって、以下の予算措置を要望する。
@大阪湾の浄化事業にわが市も積極的に関与していくべきであり、そのための予算措置がなされるよう要望する。
A御前浜・甲子園浜については、本市の誇るべき自然浜である。しかしながら、水質汚染が年々進み到底海水浴を行うような環境にはない。そのような中で、芦屋浜・御前浜は、ウェイクボードのメッカともなりつつあり、甲子園浜ではウィンドサーフィンを楽しむ人が増えている。また、NPOなどが中心となって水質調査や浜周辺調査等を行い水質や水辺空間の改善に向けた運動も展開されつつある。そのような中で、県・国を巻き込んだ事業にする為に、本市が積極的に取り組む姿勢を見せる必要性があるため、水質再生事業などの具体的な事業費を計上するよう要望する。
B旧西宮市青少年海の家を、御前浜周辺海域の拠点として、有効活用されるよう予算措置がなされることを強く要望する。
C海の水質測定で、直径30cmの白い円盤を沈めて、透明度を測る方法がある。定期的に測定し、その測定結果を「市政ニュース」を掲載し市民の海や川の浄化への関心を高めるための予算措置を要望する。

(イ)JRさくら夙川駅周辺の適正な整備

 本年3月に開業した当駅は、利用も本格化してきた。再三にわたり必要性を指摘してきた駅前広場の整備は、改札口向かいのマンション建設により絶望となった。交通政策上、明らかな失策である。今後、自転車置き場、バスやタクシーの乗降場などの交通政策上の諸課題を解決するために、生活道路が使われることのないよう予算が措置されるよう要望する。また、請願駅ではないことから、周辺の住環境対策については事業者に適正な費用負担を求めるとともに、防犯上の措置、歩行者の安全確保、景観上の措置などについては、十分に事業費を計上するよう要望する。
 加えて、利用が本格化したことに伴い、不法駐輪も増加している。マナー指導、撤去活動ともに十分に行える事業費が計上されるとともに、住民の協働のもと対策が講じられる制度の創設が行えるよう予算措置がなされることを強く要望する。

(ウ)文化的資産の保存

 市内の文化資産の指定とその保存に向けた取り組みを行うための事業費が計上されるよう要望する。

(エ)西宮球場跡地の開発に関する自動車交通対策の強化

 西宮スタジアム跡地の開発に伴い、交通渋滞の問題が大きな課題として残されると考える。阪急西宮北口駅周辺は、本市の核と位置づけている地域であり、現状でも交通量の多い道路については、対策がますます重要性を増していると考える。そこで、県道中津浜線瓦木交差点など県道の交差点改良については、商業施設オープンまでに事業が完了するよう積極的に県・事業者に対して事業化を働きかけるとともに、事業者の負担も求めながら、交通渋滞を緩和するための措置、指導を行うための調査費と事業費が計上されるよう要望する。

(オ)マンション規制に関する取り組みの充実

@景観条例の適用による人口流入抑制策
 市内でのマンション開発はとどまることを知らず、景観を急激に変えている。また、大社小学校が校区変更を余儀なくされたことに象徴されるように、行政サービスが行き届かなくなるような事態にまで陥っている。中核市になって景観行政団体になることを期に、景観条例の改正などによって市内のマンション開発を規制し、人口流入抑制策をとるための政策が必要であり、その研究のための予算が措置されることを要望する。

A近隣に圧迫感を与えるマンションに関する規制の強化
 近年、マンション開発が進む本市においては、開発業者と近隣住民との間で圧迫感などをめぐるトラブルが後を絶たない。圧迫感のあるマンションは、近隣住民への影響が大きく、行政が今後一層積極的に取り組むべき課題である。住宅都市にふさわしいまちづくりを進めていくためにも、住民に圧迫感を与えるマンションを規制できるよう、景観条例を改正するなど、その取り組みに必要な調査費並びに事業費を計上することを要望する。

(カ)環境政策の充実

 環境学習都市宣言を行った行政自体が環境政策・環境再生事業に消極的であれば、環境学習を住民に普及していくことは困難である。環境保全費が、環境局所管決算総額の1.6%にしか及んでいない(平成18年度)ことが、市の現状を象徴している。下水道合流地域の改善や省エネルギーや新エネルギー設備の導入も含めると多大な費用を要することから、環境保全・再生事業については、全庁にわたる総合的な取り組みを計画的に進めるべきである。宣言から5年目を迎える来年度予算においては、廃棄物収集や公園・トイレの維持管理など環境事業の効率化による経費削減を進めるとともに、環境保全・再生事業の増額と総合環境実施計画の策定に向けた調査費が計上されるよう要望する。

(キ)カラス対策の実施

 近年、ゴミステーションが荒らされたり、人を襲われたりする、カラスによる被害が増加している。他自治体でも様々な対策が講じられているところであるが、子供が襲われるなどゴミステーションのネット掛けやゴミ出しマナーの啓発だけでは対処できない問題も発生している。また、カラス対策については、住民の手に負えない状況にあるゴミステーションも見受けられる。そうした箇所には、行政が支援を行うための事業費が計上されるよう要望する。あわせて、「自然との共生政策」を進める環境局においてカラス対応に関する権限をまとめ、住民の窓口の一本化し、対応を早めるための予算措置がなされるようよう強く要望する。

7.商工政策の充実

(ア)商店街振興策の拡充

 わが市内には、甲子園口商店街をはじめとする大規模なものから中小規模なものまで多くの商店街がある。しかしながら、近年のロードサイド店の増加に加えて駅前等の整備の遅れなどと消費動向の変化があいまって、非常に厳しい経営環境におかれている。住民票の自動交付機などの設置も含めた空き店舗対策をはじめ、商店街振興策の内容の充実が必要である。そのための予算措置が引き続きなされるよう要望する。

(イ)都市型観光事業の効果の検証

 本市に賑わいをもたらすためには、中途半端に無計画に都市型観光事業を行うのではなく、洗い出しを行った個々のスポットの整備や、スポットとスポットを結ぶ交通機関の整備についての調査も必要である。これらの対応には、多大なコストがかかると予想されることから、ビジョンをもって、計画的に整備していく必要がある。これまで行った都市型観光事業についての費用対効果の検証も含めて、予算措置されるよう要望する。

(ウ)市内企業・産業の育成

 子育て世代の人口が増加している本市の市民サービスを維持するためには、法人市民税・事業所税の増収が不可欠であり、市内企業が雇用する市内在住者の市民税の増収も期待したい。そうした観点から、新規・既存を問わず、市内企業の育成・産業の育成は必要不可欠といえる。にもかかわらず、既存の企業や産業に対する具体的な支援が欠けていると思われる。例えば、市内企業が開発した新たな技術や製品や提案事項について、他市への広がりが期待できるものについては、積極的に活用することが支援に繋がるものが多数存在すると思われる。また、本市の公共事業や物品・委託の調達において、市内企業を優先するための措置がある程度は必要である。
 具体的な企業・産業育成策を研究・導入するための調査費・事業費が計上されるよう要望する。

8.県所管事務に関する要望

(ア)南海・東南海大地震の同時発生に対する津波被害の対策
 南海・東南海地震が同時発生する可能性が指摘されている。同時発生した場合、単発で発生した場合よりもはるかに大規模な津波が発生すると指摘されている。防潮堤の高さはもちろん、強度の見直しも必要となることが予想される。
 また、揺れによる被害を受けた際のハード・ソフト両面での津波対策が必要であり、より詳細な調査により問題点を明らかにしておくべきである。ハード面での対策を県に積極的に要望していくとともに、住民の防災意識を高める訓練を幅広く行えるよう予算措置がなされるよう県に働きかけていくことを強く要望する。

(イ)武庫川並びに夙川の流下能力の強化と山間部の流出抑制の実施
 夙川は中流部が100年確率で整備されているものの、下流部が30年確率となっており、災害の発生しやすい河川構造となっている。また、その結果として水位が上昇しやすく、そのために周辺部の排水能力が極度に低下するため浸水被害が頻発している。天井川であり、ひとたび決壊すれば大被害をもたらすことなども勘案すれば、流下能力の抜本的な改善が必要である。
 また、武庫川も含めて水害防止のためには総合的な治水が必要であり、山間部での保水能力の向上や流下時間の延長が必要である。そのために、山間部での緑の保全はもちろん、落差工の設置などを含め、県に対して武庫川並びに夙川の流出抑制の早急な実施を働きかけるよう要望する。

(ウ)西宮浜親水護岸の表面管理に関する権限と財源の移管
 新西宮ヨットハーバー周辺の臨海公園は、公園部分と親水護岸が一体となってすばらしい水辺空間を生み出している。この資産を有効活用し、本市のイメージと市民サービスの向上を図るためには、表面管理を一元化する必要があり、県に対して適切な措置を要望するべきである。

(エ)阪神競馬場開催日における県道中津浜線の渋滞解消
 県道中津浜線については、市道部分の再整備に移っているが、競馬が開催される土・日曜日には、大規模な渋滞が生じており、相変わらず周辺住民の日常生活に大きな障害を及ぼしている。これらの影響を少なくするための対策を、引き続き、県と中央競馬会と地元団体と協働して進めるための事業費が計上されるよう要望する。

(オ)甲子園段上線の信号設置等の安全対策の実施
 市道甲子園段上線の開通にともない、交通量が増加し、人身事故などの交通事故が多発している。沿道には教育施設も多数あり、適切な信号機設置を早急に行う必要がある。引き続き、警察への要望活動を強化するよう要望する。

(カ)名神高速阪神高速湾岸線連絡道の整備
 環境政策・交通政策の両面から、名神高速道路の利用車を阪神高速道路湾岸線に直接誘導する施策が必要であると考える。国・県へ積極的に整備要望を行うことを要望する。

(キ)武庫川公園の景観の維持・保全
 武庫川公園は良好な景観を持ち、多くの方に親しまれている。この良好な景観を形作っている要素の一つに松の木があるが、中には、かなり痛んでいるもの、あるいは、かなり痛み具合が酷く、放置しておくと、枯れてしまうことが懸念されるものも見受けられる。武庫川公園の良好な景観を保持するために必要な手法を調査するとともに、松の木の保全に努めるよう県に働きかけていくことを要望する。

(ク)阪神連続立体交差事業における新設交差道路の設置
 阪神連続立体交差事業にともなって、阪神武庫川駅西側・既存通路(町田川橋梁)の安全対策の補完、周辺歩行者の通行の利便性向上が必要である。これら目的達成のため、現在、進行中の連続事業の枠組みの中で、町田川橋梁の西側街路に新たな交差道路を設置するよう、県に強く要請する事を要望する。

(ケ)県道の交差点改良
 武庫川右岸線と国道2号線の交差点の南行き交通が、朝夕ラッシュ時に渋滞を起こしており、渋滞を逃れる車両が生活道路を迂回路にして甲子園口地域に流入している。県道武庫川右岸線の交差点改良を早期に行ってもらえるよう県に強く要請するよう要望する。

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