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今村岳司/いまむらたけし】
西宮市議会議員/3期目 1972年、西宮市生まれ。 甲陽学院高・京都大法学部卒■浜学園講師・リクルートを経て99年、市議トップ当選(26歳)

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2007年9月

平成18年度決算認定に対する賛成討論

 ただいま上程されております認定第4号、平成18年度西宮市一般会計および特別会計歳入歳出決算認定の件につきまして、蒼志会は、賛成の立場で意見を申し上げます。
 各事業に関する詳細な意見は、蒼志会の各委員が各分科会で申し上げたとおりですので、重ねて申し添えることは致しません。この場では平成18年度決算、当局の財政運営に対する総論を申し上げます。

決算時期の前倒し〜初の9月議会での決算審査

 まずは、本年度より、決算審査がこの9月という時期に行われるようになったことを、高く評価させていただきたいと思います。行政におけるPDCAサイクルの確立という観点では、議会にとっての決算審査は予算審査より重要性の高いものであるといえます。しかしながら、従前のような12月の決算審査では、その審査結果を翌年度の予算編成に反映することができておりませんでした。

 庁内では、10月いっぱいまでには翌年度の実施計画は事実上ほぼ完成し、11月初旬の庁内予算編成方針説明会に於いて予算の全体像がほぼ確定、11月からは財政で実際の予算案の策定が始まり、あとは1月の国の地方財政計画を踏まえた最終調整のみという状態になっておりました。
 とすれば、12月に行われる決算審査でどれほど意見を申し上げても、その反映は一年以上後になってしまいます。これではPDCAサイクルの確立という意味においての決算審査の意義はほとんど果たせていないという状態でした。そこで、以前より、決算審議の早期化を提案させていただいておりました。

 従前では12月定例会でしていた決算審査を9月にさせていただくためには、当局にはたいへんな苦労があったと容易に想像されます。そのご尽力に改めて敬意を表します。総務分科会における財政のご答弁によりますと、決算審査で我々が申し上げた指摘は11月1日に行われる予算編成方針説明会でご紹介いただけるとのことですし、企画のご答弁によりますと、翌年度の実施計画への反映に関しては今後のヒアリングで十分ご対応いただけるとお伺いしました。
 このたびの決算審査においても、今後の行政運営の効率化、財政の健全化のための提案も多々申し上げておりますので、当局の苦労を無駄にしないためにも、そういった意見や提案を、翌年度の実施計画の設計と予算編成に充分に反映していただきたいと要望しておきます。
 ただ一点苦言を呈するならば、特に事前の監査を行うにあたって、数値の訂正等が多く見受けられたとも聞いております。当局には、決算数値の係数の正確性はもとより、事務事業評価結果報告書の数値の整合性につきましても、表記にさらに工夫を加えるとともに、より一層精査して頂けますよう要望しておきます。

依然3890億円の連結負債〜真の健全化へ。

 それでは、決算に対する意見を申し上げたいと思います。
 決算総額や各種財務指標に関する紹介は繰り返しになりますので割愛させていただきますが、31億円という単年度の実質収支の数字だけをとりあげて簡単に「好転」であるとか「明るい兆し」であるとか申し述べることはできないということを指摘させていただきます。

 西宮市の連結会計上の負債の合計は、平成18年度決算によれば約3890億円ということができます。これは、一般会計並びに特別会計の市債残高と債務負担行為残高の合計と、中央病院・上水道・工業用水道各企業会計の市からの借入と企業債等の合計、西宮都市管理株式会社、西宮コミュニティ放送株式会社、西宮市土地開発公社の債務の合計として計算したものです。

 同じ算出方法によるこの西宮の負債の合計は、平成16年度決算では4324億、平成17年度決算では4071億、そして平成18年度決算では3890億と、だいたい年200億のペースで減少しております。
 しかしながら、一般会計の市債残高と債務負担行為残高の合計は2476億円であり、震災前約1000億円くらいだったことを考えると、依然として膨大な借金が残っていると言えるでしょう。また、西宮市の場合には下水道関連の特別会計の負債がたいへん多いのも特徴です。現在3890億の負債を、少なくともあと1500億程度は圧縮しなければ健全な財政とは言えないでしょう。

 一方で、基金の残高は、財政基金が約48億、減債基金が約44億と、合計約92億しかありません。震災の経験によれば、税収が一年で850億から680億と170億円も落ち込んでおり、そのことを考えても、92億円の基金残高というのは、まだまだ充分とは言えません。

 以上のように、現在の西宮市の連結会計での財政状況を考えれば、今後も筋肉質な経営を続けることによって、財政状況の真の健全化を目指していただきたいと要望させていただきます。

 当局には、政策的に重点を置いている取り組みが不明瞭で、何でもかんでもやってしまう傾向が依然として見受けられます。要望事項は多数出てくるとは思いますが、財源ならびに人員には限りがありますし、効率化にも限界がありますので、本市行政の経営方針を明確化し、施策の重点化と事務事業の取捨選択を一層進めるべきであるということを指摘しておきます。

今後の課題〜次期総合計画の策定と人口推計

 これに加えて、今後気にかけていただきたい重要な問題点を2点指摘させていただきます。
 ひとつは次期総合計画の策定です。先ほど申し上げたように、依然、西宮市の負債はたいへんな額に上っており、健全な状態とはいえません。単年度の実質収支やここ数年の「好転しているという傾向」だけを踏まえて膨張した総合計画にならないように、指摘させていただきます。

 もうひとつは、今後の西宮市の人口推計です。6月議会の総務常任委員会でご報告いただいた数値によれば平成27年には50万人を突破し、さらに増加するというふうに推計されております。現在でも、47万人に対して充分な行政サービスが行き届いているとは言えません。その西宮市の財政が50万人に対して充分な行政サービスを提供できるでしょうか。6月の常任委員会ではこの人口推計を踏まえた財政面、政策面の対応については年明け以降に発表していただけるとお聞きいたしましたが、この人口増加推計は今後の財政運営における大きな課題になりうると指摘させていただきます。

結論〜引き続き筋肉質な経営を。

 結論させていただきます。
 堅実な財政運営によって、少しずつ財政状況が好転しているというのは数値を見ても明確に出ておりますし、これはここ数年の、全庁を挙げた行政の体質改善の成果と評価させていただきます。しかしながら、今後の財政運営については、これまで述べましたとおり、なお不透明な要素も多く、また、負債の全貌や基金の現状を顧みれば、現実に西宮の財政状況がよい状況だとはとても申し上げることは出来ません。

 現在、平成20年までの計画で、第三次行財政改善実施計画に取り組んでおられます。しかし、行財政改善のそもそも目的は一時的な財政改善などではありません。行政経営改革と両輪で成されるべき、まさしく、西宮市役所全体の体質改善です。つまり、期限を以て取り組むようなものではなく、以後恒常的になされるべきものです。今後とも、堅実で筋肉質な行政運営を行っていただき、少しでも早期に西宮市の財政健全化を達成していただくことを重ねて要望いたします。

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