2004年3月
西宮市役所を価値創造型組織に。
人材資源を有効活用し、顧客への価値創造を最大化する。
■西宮市職員たちから徹底的にヒアリング
これまで4年にわたって公務員の人事と組織に関する提案をしてきましたが、その取り組みはとても前向きとはいえないものでした。「もしかしたら先進自治体や民間企業と、この西宮市は全く違う組織なのだろうか?」―その疑問を解決するために、今回の提案に際し、市役所職員から徹底したヒアリングを行いました。20代職員から経営幹部クラスまで。それに費やした時間は115時間。まずは現組織の課題を抽出するところから始めました。
■前向きな職員のモチベーションをそぐ組織
実はこの職員へのヒアリングをしようとしたきっかけは、職員からのアプローチでした。人事・組織の改革を訴え続ける私に、多くの職員が「西宮市役所の組織は腐っています!」という声を寄せてくれました。彼らからのヒアリングによって浮き彫りになったのは、前向きな職員のモチベーションをそぐ組織体質でした。
@組織風土の問題点
議論の欠如・情報共有の欠如・「前例がない」ですべてが握りつぶされる進取の気性のなさ・コスト意識と俯瞰意識の欠如
A組織構造の問題点
採用する人材の質の低さなどによる人事への不信感・縦割り組織の弊害による閉塞感・現場と管理部門の意識のズレ・年功序列が最優先されることによる雰囲気の悪化
B管理職の問題点
マネジメント能力不足・リーダーシップの欠如・決断力のなさ
C市長・助役・局長など経営陣の問題点
経営者個人の資質と素養の低さ・経営陣同士の意思疎通の欠如・経営ビジョンの欠如
これは紛れもなく、西宮市職員の声です。これでは、市役所が顧客に質の高いサービスを提供できるわけがありません。これらの課題を解決し、彼らの閉塞感を払拭すること、それこそが組織改革の目的であると指摘しました。
これまでの粘り強い組織改革の訴えの甲斐もあり、この4月から、全庁的なグループ制の導入など、少しずつではありますが、組織改革が始まります。しかし、その改革の目的が明示されず、全庁への意識の徹底もありません。そのため、今回の質問では、この改革の哲学や、これからの職員への意識徹底について質問しました。また、この改革をより効果的なものにするための、本格的なフラット型組織の紹介や、トップマネジメント強化のための経営企画部門の集中、クロス・ファンクショナル・チームの導入などを提案しました。
■当局の情けない答弁
しかし、質問への答弁は「しがらみがあってできない」というよりは、質問の趣旨を理解できないことによる答弁不能といったほうが正しいくらいの答弁でした。市長以下経営陣のこの意識は、「前向きな部下のやる気をそぐ」という市役所組織の体質の縮図ではないでしょうか。この質問をラジオでチェックしていた職員もたくさんいるというのに…。
「今回の当局の答弁を聞いていて、情けないと同時に本当に気恥ずかしく、辛い思いをしました。」後日、市職員から寄せられたメールによって、これからのさらなる改革提案への気持ちを新たにさせられました。
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