■profile
今村岳司/いまむらたけし】
西宮市議会議員/3期目 1972年、西宮市生まれ。 甲陽学院高・京都大法学部卒■浜学園講師・リクルートを経て99年、市議トップ当選(26歳)

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2006年7月/蒼志会27号

■職業としての政治

 私のサイトには、自分の心境の変化などを徒然なるままに綴っているのですが、振り返ってみるとこの新聞に政策内容以外のことについて書くのは、実に一年半ぶりになります。
 一年半前…。
 1999年、情熱だけで26歳のときに立候補しました。西宮は、何も持たずに古い政治に挑戦する私をトップ当選で迎えてくれました。私は政治家になりました。そして、意気揚々と戦場に赴いた私は、政治と行政と大衆に絶望しました。あらまほしき西宮と、現実との距離に目が眩むようでした。それでも、始めてしまった責任をとるために闘い続けました。そして、私は壊れてしまいました。それが、約一年半前のことでした。
 私はぼろぼろになった身体と精神を休めながら、すべての感情を廃して、自分の政治を振り返りました。そうして、政治の世界にいる意味を悟りました。それは、この現実の中で、未来の政治を創るために働くという「使命」でした。哀しい現実を現実として受け入れ、そして、その泥沼の中で働くことを誇りに思うようになりました。
 もう、無理に自らを鼓舞することもありません。怒りを力にかえて闘うこともありません。トップ当選の歓喜も、髪を染めて旧態に対して怒りをぶつけていたことも、すべては過去です。私は、感情をはじめとする無駄なものを捨て去って、ただただ論理的に合理的にプロとして政治家という職業に取り組んでいくことにしました。「政治は楽しいか?」と問われるたびに、ほんとうのことを言えず、「楽しいです」と言ってきました。自らの嘘は自らを傷つけ、虚しさを増幅させました。でも、いまは、政治家をやっていて「楽しい」と、ほんとうに思えています。いまの自分を支えているものは、ただただ果たすべき使命に対する忠誠なのです。
 私という政治家がいなくなろうが、私という人間がいなくなろうが、西宮と政治は生き続けます。私はその大きな時代の流れの中のある一箇所で、役割を担っているに過ぎません。ですから、その流れを絶やしてしまうことは歴史に対する罪になります。歴史からもらった役割をただ淡々と果たし、次代の政治を創ることこそが、あたらしい「闘う政治」なのです。



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