いま、日本全国の自治体でこの無防備地域宣言を条例化しようという動きが拡がりを見せています。
無防備地域宣言とは、ジュネーブ条約という戦時国際法に基づくものです。
ジュネーブ条約では、抵抗手段を失った民間人が、敵対する軍隊に無条件降伏をする権利があることを明記しています。この無条件降伏が「無防備地域宣言」です。
これを条例化するために、特定の自治体で署名を募り、地方自治法12条・74条に認められた「条例制定の直接請求」という手段を用いて、議会に条例制定を働きかけるという活動が、突然全国的に拡がり始めたのです。彼らは無防備地域宣言の条例化を働きかけることが、戦争に向かう流れを阻み、国家に交戦権を発動させないための活動だと言っています。
現実に、西宮を含むいくつかの自治体で実際に直接請求がなされ、各議会で審議されました。しかし、西宮を含むすべての議会でこの条例案は否決されています。
無防備地域宣言の条例化を働きかける勢力は「無防備地域宣言の条例化=戦争反対・平和希求」と喧伝しています。さらに残念なことに、一部マスコミがこの流れに乗って(煽って?)記事を書いていることです。しかし、平和を希求することと、無防備地域宣言を条例化することはまったく違います。
この条例案が否決されたこと(西宮で否決したこと・また蒼志会が反対したこと)には理由があります。主には、この条例案の哲学の卑劣さ、空疎さ、非常識さが理由としてあります。多くの議会では、こういった理由で否決されていきました。しかし、ある自治体の議会で否決されても、この活動は勢いを失うことなく、次々と別の地域に飛び火していっています。
西宮市議会にこの条例案が上程されるに至り、これまでの他の自治体で為されていたような「卑劣だ」とか「意味ないよ」とか「非常識だよ」とかいうレベルの反論では、この活動は食い止められないと感じていました。常識論による反論ではなく、他市の議会でも未だ為されていないような、完全な「ロジックによる無防備地域宣言運動への反論」で反対するという戦略に基づいて、反論を設計いたしました。(常識論は、それぞれの根拠とする常識にずれがある場合、永遠に交わらない平行線の議論となるからです。)
無防備地域宣言運動への反論は大きく分けて3部構成になっております。
2005年7月13日、私は西宮市議会において、上記3点に分けて反対討論を行いました。単に西宮市議会で、この条例案を否決するだけなら、「意味がないから反対」でもよかったのですが、この活動の全国的な展開を食い止めるためにも厳しく論破いたしました。
万が一、お住まいの街に無防備地域宣言を条例化しようとする活動が飛び火してしまったときに、このWebサイトをご活用いただければと思っております。きわめて論理的に設計しておりますので、感情論ではなくロジックで対処する際にご利用いただければ幸いです。また、このサイトのロジックに「穴」があった場合や、新たな議論が巻き起こった場合には、是非ご連絡ください。西宮ではすでに否決しておりますが、この活動自体をくい止めるための研究だけは続けていこうと思っておりますので。
最終的に審議をするのは議会です。日本の議会の良識が、狂信的な活動に必ず打ち克つということを信じてください。
西宮市議会 蒼志会 今村岳司
2006-04-13 大和市の自治基本条例に基づいた意見への反論を追加いたしました。
2005-08-31 ご指摘があった部分を追加いたしました。
2005-08-28 全国での無防備地域宣言運動の動きを更新しました。
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